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鐘を鳴らす者が二人いるのは間違っているだろうか
13.頼むだけなら誰でも出来る
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。家庭の中心である炉の神ヘスティアとは天界では親友の関係にあった間柄だ。

「珍しいじゃない?あんたが宴に顔を出すなんて……もしかして今日を食べるのにも困るほど生活が困窮……!?」
「してないやい!幾ら零細ファミリアでも食費くらいはどうにか捻出してるよっ!!」
「ハッ!?まさか、また私にたかろうって言うんじゃないでしょうね!?貸さないわよ、ビタ1ヴァリス!!」
「だから今はそこまで生活に困窮してないってば!?」
「ウソおっしゃいこの貧乏神!天界からオラリオへ降り立ってからというもの、友達だからと散々人にたかっておいて、今も現に意地汚くタッパーに物を詰めてるじゃない!!」
「むぐぐぐ〜っ!?」

 全然反論できないヘスティアは唸るしかない。
 というのも、彼女はヘファイストスの言うとおり一時期完全なヒモをしていた時期があるのだ。ヘファイストスの家に入り浸り、食事を要求し、「そのうちファミリアを作って借りは返す」とかいいつつお金をたかってはリビングでダラダラ。貧乏神というよりただのニートかパラサイトである。

「はぁ〜〜……こんなのが友達だと思うと涙出てくるわ……」
「なんかゴメン……でも、あの頃があったから今はちゃんと暮らせてるし、感謝してるよ。ファミリアも無事に出来たし」
「そう………おめでとう。いい子に出会えたかしら?」
「へへっ、ありがとう!2人入ったけど、2人とも本当にいい子だよ!まぁその分ちょっとヤンチャだけどね?」

 なんやかんやでやっぱり友達。祝福してくれる友神がいることは嬉しいものだ。
 しかも今は幸か不幸かあの忌々しいロキが遠征でオラリオにいない。………その理由を考えると、余り呑気にしている訳にもいかないのだが。

「ふふ、笑ったり落ち込んだり大変なのね?」
「あ、フレイヤだ。久しぶり!」
「やあ、フレイヤ。しばらくぶりだね」

 胸元を大胆に開けたドレスを纏う、ケチのつけどころがないほどに美しい姿。美の神として周辺を魅了する、フレイヤがやってきた。いつも余裕を感じる優美な笑みを浮かべている彼女の姿は、周囲の神々の目線を釘付けにしている。
 ……ヘスティアとしては正直ちょっと苦手ないタイプだ。相対していると、なんとなく美しい大蛇に身を絡まれるような忌避感がある。人間を『魅了』状態にしていう事を聞かせたりしているという噂もあるし、彼女ならやっているだろうとも思う。

「何を考えてたのかしら、お聞かせ願える?」
「………カルディスラの発光現象さ」
「まぁ、センセーショナルな話題ね?」

 一応、どの神々もあの発光現象は知っている。ただ、その発光現象の詳細を知っている者はいないし、あの光からよくない物を感じた神も少数である。

「巷では『天界の誰かの悪戯』説と『クリスタル正教の仕業
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