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転生とらぶる
マブラヴ
1014話
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ゃんや小太郎君と一緒に行ったんだけど、その時に買ったのは林檎の酸味が強すぎたのよね」
「ああ、そう言えば言ってましたわね。私も出来れば一緒に行きたかったのですが、雪広財閥の方で外れられない用事があって……残念でしたわ」

 しみじみと語り合う2人。去年の夏休みか。俺がいれば一緒に夏祭りに行ったのかもしれないが……うん?

「円や美砂はどうしたんだ?」

 俺と関わり合うまでは、何だかんだとあやかや千鶴と円や美砂はそこまで仲がいいという訳ではなかった。
 勿論仲が悪かった訳ではなく、お互いに色々と話したりもしたのだが、それでも一緒に麻帆良の外まで遊びに行く事はなかっただろう。
 だが、俺というイレギュラーが関与した結果、この4人は最終的に相当に仲がいい状態になっていた。そう、それこそ夏祭りがあったら一緒に麻帆良の外まで向かうくらいには。
 しかし、そんな俺の予想は千鶴の思い出し笑いによって否定される。

「あの夏祭りの時は、確か円も美砂も魔法界の方に行っていた筈よ。何でも拳闘大会のエキシビションマッチでラカンさんと戦ったとか」
「……うわ」

 千鶴のその言葉に、思わず言葉を漏らす。
 確かに円や美砂はその辺の拳闘士よりも強くなったし、麻帆良の中でも有数の実力を持つまでになっている。だが、だからと言ってあの人間バグ的な存在でもあるラカンと戦って勝てるかと言われれば、答えはNoだろう。
 ……まぁ、そんな事を言えば俺はラカンに……それも2対1で勝ってるだろって突っ込みがくるだろうが。
 そんな俺の表情に、千鶴は笑みを浮かべる。

「そうね、恐らくアクセル君の予想した通りの結果よ。円と美砂が本気で挑んだらしいけど……」
「だろうな」

 円と美砂の2人なら、あるいはネギやフェイトともある程度は渡り合えるかもしれない。だが、それでもあくまでも渡り合えるといった程度でしかなく、結果としてその2人よりも数段上と思われるラカンに勝てる筈もなかった。

「悔しがってなかったか?」

 ガリッという音と共に水飴を噛み砕くと、林檎の酸味と瑞々しさが爽やかに口の中へと広がる。
 へぇ。普通林檎飴で使う林檎ってのは、時間が経った売れ残りとかが多いって話だが……これは随分と新鮮だな。
 同じ事をあやかや千鶴も感じたのだろう。少し驚きの視線を屋台の店主へと向ける。

「へへっ、まぁ、折角ホワイトスターで商売するんだ。少しくらい無理をしても、このくらいは頑張らせて貰うよ」

 俺と同年代の20代程の男の言葉に、思わず笑みを漏らし……そのまま20個程林檎飴を纏めて購入し、空間倉庫の中に収納する。
 屋台の店主は空間倉庫を初めて見たのだろう。目を大きく見開いていたが、それでもホワイトスターに来るだけの人物はあって特に騒いだり
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