ハイスクールV×D ライド33
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果実に手を伸ばしてしまった。二度と戻れなくなる禁断の果実。
「忘れたのかよ!? お前を……オレ達を助けてくれた人の事を!?」
「……知らんな、そんな事。邪魔だ、消えろ駄竜」
超兵装ブラスター・ダークの石突を一誠の顔面へと叩きつけ、彼の力が緩むとそのまま腹に蹴りを打ち込む。
「ガァッ!」
腹を抱えて蹲った瞬間後頭部へと石突を叩き付ける。『切る価値も無い』とでも言う様な姿は、まだ巨大な渦の中に飲まれている木場の意識が仲間だった者を殺さない様にしているようにも見える。
だが、聖剣使いであるゼノヴィアに対しては加減する理由など無い。そのままゼノヴィアを切ろうとする木場へと向かい無数の矢が放たれる。
「っ!?」
己へと放たれた矢に歩みを止めて切り払いながらも、対応しきれないと判断した結果後ろに飛ぶことで回避する。
「今よ、四季!」
「はぁ!」
矢を放った本人……詩乃の言葉に答える様に四季が木場が飛んだ位置へと切りかかる。ぶつかり合う光と影の二つの超兵装、兜の奥の赤黒く染まった瞳で四季を睨む木場と四季の視線が交差する。
「いい加減、その超兵装を返してもらうぞ……三流剣士」
「ふん、この剣が欲しいのか? だったら、土下座でもして譲ってくださいと頼んできたら譲ってやってもいいぞ」
「譲る……元々オレのだろうが、それは!?」
互いの剣をぶつけ合う四季と木場。何時かの再現のような光景だが、今は四季の方が押されている。力に飲み込まれている分だけ、超兵装の力を抑えている四季よりも木場の方に余裕があると言う事だろうか。
そんな木場に対して放たれる矢が彼の隙を作り、四季が反撃する好機を与えている。剣の力で力を増している木場に対して四季は詩乃との二対一で戦っていると言う訳だ。
「詰らんな……」
仲間割れを見ながらコカビエルが呟く。バルパーもフリードもコカビエルにとっては価値の無い捨て駒、死んだところで何の感情も湧かない。そもそも、元々一人でやれると考えていたのだから。
力に飲まれて暴走した木場の事で早くコカビエルを何とかしないと町が危ない事を忘れている……と言うことは無いだろうが、この状況で三つ巴は危険と考えて木場を止めることを優先しているわけだ。
だが、半ば無視されて居る様なコカビエルは退屈を感じていた。だが、木場を見て笑みを浮かべる。……伝説の剣の一振りを持ったあの男は少しは楽しめそうだと。その為に木場と戦っている四季へと視線を向ける。
均衡を崩せば決着は着くだろう。そして、三大勢力の大戦に於ける二つの剣を知るが故に、二つの剣を持てば木場は更に力を増すだろうと考える。
天使と堕天使……二つの剣を持った2人だけで悪魔に致命的なダメー
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