39話
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ている。ユウ、ヴィクター、ジークの三人が集まるとユウの苦労話を二人が聞くのが恒例化している。
ユウは今回の覇王の事件について二人に話した。全てを話すか少し迷ったがアインハルトが王の打倒を目指すならこの二人(特に雷帝の子孫であるヴィクターは)も何時か関わることになると考えたからだ。
「……それでヴィヴィオの奴に連日の特訓につきあわされて精神的に疲れてるってわけだ」
肉体の疲れはスーパージェル状デロドロンドリンクを飲めば回復するが精神的疲労まで回復しない。
「なるほど、噂の自称覇王は貴方が倒したのね」
「ああ、やり過ぎて知り合いに説教を食らったけどな」
その時のことを思い出して少し渋い顔をするユウ。
「災難やったな。それで明日のその子とヴィヴィちゃんの練習試合は見に行くん?」
「ああ、見に行くつもりだ。ここまで巻き込まれたんだ。最後まで見てくるさ」
「勝敗はどうあれ、ヴィヴィの気持ちがその子に届くといいわね」
「そうやね。覇王の気持ちを本当の意味で受け止めてあげられるのはやっぱり聖王やからね」
獅子王や雷帝は確かにベルカ時代の王ではあるが覇王との直接的な接点はほとんどない。戦ったり話を聞いたりすることはできてもアインハルトの気持ち理解してやることはできない。覇王イングバルトの無念の原点はやはり聖王オリヴィエにあるのだから。
「まぁ、ヴィヴィオなら大丈夫だろ。母親に似てわかり合うために全力全開でぶつかっていける奴だ」
そしてヴィヴィオとアインハルトの練習試合の日がやってきた。場所は廃棄倉庫の区画。救助隊訓練でも使われる場所なのですこし壊しても問題はない場所である。そこでヴィヴィオとアインハルトは向かいあっていた。今回は前回のメンバーに加えオットーとディードがきている。
「セイクリッド・ハート セットアップ!」
「武装形態」
両者も変身魔法で15、16歳の体になる。どちらも準備万端である。
「今回も魔法なしの格闘オンリー。5分間一本勝負だ。いいな?」
ノーヴェは二人が頷いたの確認して距離をとる。
「試合…開始!」
合図なされ両者が激突する。スパーリングのときと同様にヴィヴィオが攻める形となっているが前とは明らかに違う。アインハルトに自分の気持ちをわかってもらうためヴィヴィオは一撃一撃に全力の想いを込めて拳を突き出している。スパーリングのときのような楽しむ気持ちではない。わかり合うための真剣な気持ち。それは動きに大きな違い生み出す。
アインハルトもそんなヴィヴィオの気持ちを受けたためか表情も動きも真剣そのものになっている。実力で言えばアインハルトのほうが上だが、その程度の差なら勝敗は容易にひっくり返るだろう。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「やぁぁぁぁぁ
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