新たなる目的
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「悪魔の心臓だろうが評議院だろうが関係ねぇ!!ギルドに手を出す奴はみんな敵だ。全て滅ぼしてやる!」
そう言ったナツはウェンディに近寄り、頭をポンッと撫でる。
「安心しろウェンディ。シリルの仇は絶対取ってやる」
「・・・はい」
ウェンディはうなずく。そして、空を見上げた。その空は、少しずつ雨雲に覆われ始めていた。
「この空気・・・空が荒れそうですね・・・」
一方、シリルを殺してしまったカミューニは、森の中を徘徊していた。
「ちっ・・・どうするよぉ・・・」
カミューニはシリルの魔法を手に入れることができず、どうしようかと悩んでいた。
「どうしたね、カミューニ」
「!!」
そんなカミューニに上から声をかけた男がいた。
「アズマか」
男はウェンディたちを倒し、さらにはミラジェーンさえも倒した男、アズマ。アズマは岩の上に座ったままカミューニに話しかける。
「お前としたことが、ずいぶんとキズだらけだね」
「おめぇも人のこと言えねぇだろ」
「うむ、強者と戦った証だね」
アズマの顔は無表情ではあるが、カミューニはアズマが強者と戦えたことを喜んでいるように感じた、
「お前の方はどうだったね、水竜と戦ったのだろ?」
「まぁな」
「魔法は取り出せたのかね?」
カミューニはそっぽを向いてしまう。アズマはそれを見て、目を見開く。
「まさか、お前が負けたのか?」
「はぁ!?」
カミューニはアズマにイラついた顔を向ける。
「んなわきゃねぇだろ!!俺が負けるなんてこたぁねぇんだよ!!」
「だったら、なぜそんなに落ち込んでいる?」
「・・・水竜が、死んじまった」
「!」
カミューニは顔を伏せる。アズマはそれを見て、一つ疑問が浮かんでくる。
「ブルーノートの話だと、死んだ後でも魔法は取り出せるんじゃなかったかね?」
「それは死体がきっちり残ってる時の話だ。だが、死体が海に落ちちまったせいで、全部サメに食われたみてぇだ」
「それは、お前が見て確認したのか?」
「直接はわかんねぇ。んでも、水竜の靴だけが近くに落ちてた・・・多分、食われたと考えんのが妥当なんじゃねぇの?」
「なるほど」
カミューニはその場に腰を下ろす。
「あ〜あ、せっかくメルディを解放するチャンスだったのに・・・」
「メルディを、か・・・」
がっかりとうなだれるカミューニ。アズマは前々から気になっていたことを聞くことにした。
「そういえば、なぜ第三世代の滅竜魔導士だと、ハデスを倒せる勝算があるんだね?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ