新たなる目的
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ウェンディは先程までシリルたちが戦っていた崖の下にある岩の上に立っていた。両手を合わせ、祈るようにして。
「ウェンディ・・・」
「・・・」
シャルルとセシリーはそのウェンディを見て泣きそうになってしまう。
三人が呆けていると、カミューニが海から上がってくる。
「っ!!」
ウェンディはカミューニに対して構える。が、カミューニはそんなウェンディに近づいていき、さっき拾った物を渡す。
「え?」
「これ・・・」
ウェンディはそれを受けとる。
「シリルの・・・靴・・・?」
ウェンディはシリルの履いていた靴を見て、カミューニの顔を見上げる。
「すまなかった」
カミューニはそれだけ言うと、ウェンディの前から去っていく。
ウェンディたちは、その場に膝をつき、泣き崩れた。
「ふははははは!!これは愉快!!」
一方、悪魔の心臓の戦艦では、ハデスが椅子に座り、大笑いをしていた。
「ずいぶん上機嫌だな、じじぃ」
そんなハデスに一人の男がそう話しかける。
「くくく・・・我が七眷属が三人もやられたようだ」
ハデスは被っていた兜をテーブルに置く。
「やるではないか、マカロフの子らよ」
ハデスの言う三人とは、ザンクロウ、カプリコ、華院=ヒカルの三人のことだった。
ザンクロウは同じ火の使い手のナツにやられ、カプリコ・・・いや、カプリコーンと融合していたゾルディオはロキの体を奪おうとしたが、ロキに力を託されたカプリコーンに分離されそのまま消滅。
華院=ヒカルは、自らの失われた魔法、丑の刻参りをナツたちに奪われ、それによって生まれた必殺技、“ルーシィファイアー”によって倒されてしまったのだった。
「いや、それよりも面白いのは、カミューニが相手の実力を読み取れていなかったことだな」
「あのカミューニがねぇ・・・」
ハデスは先程まで戦っていたカミューニを見てそう言う。
「俺の出番かい?」
「いやいや、主の出るような戦ではない、ブルーノート」
「俺にも少々遊ばれてほしいなぁ。体がなまっていけねぇ」
ブルーノートと呼ばれた男は立ち上がり、テーブルに手を置く。
すると、悪魔の心臓の戦艦が大きく揺れ始めた。
「これ、よさんか」
「なんだよ。船を沈めとけきゃ奴等に見つかることもねぇだろ?」
ブルーノートはそう言いつつも、ハデスの注意を聞き入れてテーブルから手を離す。
「晒しておけばよい。マカロフの子らはここに集まる。ここが悪魔の口の中とも知らずにな」
「エ
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