59白と黒
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◇いのり
森に潜入してから数分で、小猫ちゃんを発見した…が、何かを探している様だ、恐らく、彼女を呼び出した存在だろう…隠れていた方が良いかな。
そう判断し、2人揃って木陰に隠れていると、小猫ちゃんが何かを発見した様だ、視線を其処に向ける、と、
「にゃはは、久しぶりにゃん、白音」
「黒歌姉様…!」
小猫ちゃんの視線の先、木の上には、黒髪ロングの間から猫耳を生やし、グラマラスな体躯を黒い着物で纏い、そしてその背後から尻尾を生やした少女…いや、小猫ちゃんの姉、黒歌がいた!
「……なんで、ここにいるんですか――黒歌姉様」
震える声でそう彼女は告げた。体も震えている。
「忍び込ませた黒猫一匹でここまで来てくれるなんてお姉ちゃん感動しちゃうにゃー」
「……もう一度聞きますね。どうして、ここにいるんですか?」
今度は怒気を孕んだ声だった。
黒歌は、んー、と少し考える素振りをするとなにかに気づいたかのように言う。
「そうそう、白音を迎えに来たにゃ」
「……迎えに、ですか」
今度は脱力。
中々忙しそうに感情を変化させる小猫ちゃん。
「そうにゃー、グレモリーなんて得体の知れない悪魔なんかより私と一緒にいる方が身のためにゃん?」
――気づいてる。それでいて遊んでいる。
ニヤニヤとこちらに視線や殺気を飛ばしている。
「……っ」
小猫ちゃんは数瞬だけ顔を苦しそうに歪めると、いつもの無表情に戻ってこう言う。
「……黒歌姉さま。貴女は冥界でも地上でも悪魔や堕天使、天使たち……果ては他の神話群の存在にすら後ろ指をさされて『はぐれ悪魔だ』とこぞって討伐対象となるような立ち位置ですよ。どうしてそれが身のため……即ち、安全に繋がるのですか? 姉さま……」
小猫ちゃんの問いかけに能面を貼り付けたような顔になる黒歌。
「そう」
黒歌はわかりきっていたとでも言いたげにつまらなさそうに台詞を吐き捨てた。
「なら、ここにいる他の邪魔なふたりは消しちゃうにゃ」
「バカな猫……」
私は両手に『赤龍帝の双銃(ブースデット・ツインガン)』を持ちリアスさんと堂々とでる。
「いのり先輩……リアス部長……」
「黒歌……今の貴女には小猫は渡さない」
「この子は私の眷属塔城小猫よ。貴女には渡さないわ!」
今、小猫ちゃんを渡したら…向こうの小猫に申し訳ない……賭けてくれた小猫に申し訳ない!
「先輩……部長……私……」
小猫ちゃんの顔を見ると必死に泣くのを我慢しているのか顔が赤くなってる。私は優しく小猫ちゃんを抱きしめる
「大丈夫……私が…小猫ちゃんを守から……例え、三大勢力や神話の神々を敵に回しても小猫ちゃんを守るから…聞かせて?あ
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