ウダイオス
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近した【剣姫】に、ウダイオスが手に持った大剣を振り下ろす。
対する【剣姫】はこれをサーベルで受け止め、反撃。
流石というべきなのか、なんというべきか。
見たところ、あの魔法はサーベルに纏って威力の強化や、防御、敏捷にも補助が入るようだ。
なにそれ、超万能
俺は襲いくるパイルを第六感でなんとか避けつつも着実にウダイオスの元へと近づいていた。
悔しいが、ウダイオスは今【剣姫】の相手の真最中。
俺はパイルで十分と思われているのだろうか。
ふざけんじゃねぇぞ
加速
自分が出せる最高速度で一気にウダイオスとの距離を詰める。
ひたすら真っ直ぐに、最短距離で
パイルが突き出る頃には俺はその数歩先を駆けている。
ウダイオスも【剣姫】を相手にしつつもこちらを向いた……ような気もした。
飛び上がる
Lv5のアビリティは伊達ではなく、十Mを越すウダイオスの顔近くまで届いていた。
眼窩の奥、朱色の光が俺を捉えた。
ウダイオスの空いた左手が迫ってくる。
「秘剣ーー燕返し!!」
三太刀の銀の光が走る。
切断とまではいかなかったが、弾くことは出来た。
流石Lv6。簡単には斬らせてはくれないってか。
宙に浮いた体を無理矢理捻って体勢を整える。着地を狙われるのは厄介なため、落ちる際にウダイオスの肋骨部分を蹴って素早く着地、同時に駆ける。
「くっ……!」
大剣で【剣姫】が吹っ飛ばされたのを横目に、俺は入れ替わるようにして前に出る。
そんな俺を視界に入れたウダイオスが先程【剣姫】を振り払った状態から大剣を振り降ろしてくる。
「セァッ!!」
迎え撃つ。
ウダイオスの大剣と【物干し竿】との間で火花が散り、拮抗。
ウダイオスと幾度か打ち合いになり、鍔迫り合いを演じる。
くっそ、やっぱ重い!!
ウダイオスの一撃一撃が相当な力を持っているため、受け止める度に手が痺れるほどの衝撃が体を襲う。
俺の『力』と『耐久』は他の三つに比べると劣っているため、Lv6のウダイオスと真正面からやりあうのは少々力不足だ。
「【騎士は徒手にて死せず】っ!!」
激しい打ち合いの中、魔力の手綱を強引に制御し、詠唱を紡ぐ。
「【ナイト・オブ・オーナー】!!」
魔法名を紡ぐと、俺の体から黒い瘴気が溢れ出した。
瘴気は俺の腕を伝い、今もなお振るわれている【物干し竿】を覆っていく。
瘴気はまるで吸収されたかのように消滅し、代わりにそこに残ったのは赤黒く染まった長刀だった。
そして一閃
今まで拮抗していた鍔迫り合いだったが、今度は俺が大きくウダイオスの大剣を弾いた。
その隙に懐に潜り込む。
いつの間にいたのか、【剣姫】もいたことには驚いたが。
「っらぁぁぁっ!!
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