ウダイオス
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使うならともかく、こんなところまでお遊びで来てしまう彼等の実力がおかしいのだ。
はっきり言おう。【ロキ・ファミリア】スゲェ!?
「それにしても、先を越されていたのには驚いたよ。うちの副団長がかなり飛ばして来たんだけどね……」
「僕も気になるね。あれは何なのか、出来るのなら聞いてみたいところだ」
スッと【勇者】ーーディムナさんが目を向けたのは俺達の背後。そこに止められた神威の車輪。
「悪いけど、他派閥の君達には教えるわけにはいかないよ。それくらい分かるだろ?」
「まぁね。分かってたことさ」
「ねぇー! これ、乗ってもいいー?」
不意に、後ろから声が上がった。
なんだ?と思い、振り返る。
アマゾネスにしてはスレンダーな体型をした少女……【大切断】、ティオナ・ヒリュテが戦車を指差していた。
「ダメに決まってるだろうが」
団長達から離れ、一人俺は戦車の方へと戻った。
「ええー!? ちょっとだけならいいでしょ? ねぇ、アイズ。アイズも乗りたいよね?」
「乗せる必要性を感じない」
「こんなに可愛い女の子三人だよ?」
グッと顔を近寄らせ、更には俺の片腕に体を引っ付けてくる。
アマゾネスらしく、えらい大胆な行動をするなこいつ
「そ、そんなことをしても、ぜ、絶体に乗せないからな!」
「……あなた、すっごい動揺してるわよ」
アマゾネスらしく、グラマーな方、【怒蛇】ーーティオネ・ヒリュテにそう指摘された。
う、嘘だ! 俺はリューさん一筋なんだぞ!
「……ほら、早く離せ」
「ちぇー。つまんないのー」
ぷー、と頬を膨らましながらも俺から離れるヒリュテ(妹)。
なんとか心を落ち着かせようと、一度だけ大きく息をすう。
……よし、大丈夫。俺はリューさん一筋、リューさん一筋。
「……それで? これはあなたのってことでいいのよね?」
俺が落ち着いたところで、ヒリュテ(姉)が確かめるように問う。
「ああ。俺のだ。それがどうかしたか?」
「なら話は早いわ。怪物祭の時は助かったわ。ありがとう」
「気にすんなよ。あのままだったら確実に周りに被害がでてたんだ。あんたらが苦戦なら尚更にな」
第一級冒険者が三人(あの時は【千の妖精】もいたが)でも苦戦するモンスターだ。そこらの冒険者じゃ手に負えないのは確実だったし、手段があるならそれを使わないのは愚の骨頂だ。
「でも凄かったよねー。こう、バァンッ! ていう感じでさ!」
「……ありがとう」
「気にするなよ。それ
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