ウダイオス
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
さぁ着いた、と思った三十七階層。
なんかいた
まぁ正確に言うと、武器を構えて警戒する【ロキ・ファミリア】の第一級冒険者なんだが……
「ってぇ! なんでいんのぉ!?」
「ちょっと、式! 何を叫んで……ぇえええ!?」
「ろ、【ロキ・ファミリア】!?」
後ろから覗き込んできたリリアさんとハーチェスさんも同じように驚きの声をあげた。
「あ、え? 遠征とか情報入ってたっけ?」
「いや、僕は聞いてないんだけど……」
遠征ならギルドでその情報が出回るはずなのだが、そんなことはいっさい聞いていない。
聞き逃した……て可能性はほとんどないだろう。【ロキ・ファミリア】といえばオラリオの中でも最大派閥の一つ。話題にならないはずがない。
俺は未だに武器を構えている【ロキ・ファミリア】の団員を警戒して、いつでも戦車でGO出来るように手綱を握りなおした。
「……あれぇ? これ、どっかで見たことあるような……なんだったっけ?」
「奇遇ね、ティオナ。私も見たことあるわ」
「……怪物祭の時の」
「「それだ!」」
アマゾネスの二人が叫んだ。
【剣姫】が周りの仲間達にいろいろと説明し、漸く武器を下ろしてくださった。
……て、【勇者】に【九魔姫】までいんじゃねぇか!攻撃なんてされたらひとたまりもなかったぞ!?
「すまなかったね。警戒して」
「いや、よく考えたら当然です。気にしてませんよ」
小人族の男、【ロキ・ファミリア】団長フィン・ディムナ
幼げな容姿であるが、実年齢は四〇を超えると聞いたこともある。
オラリオ内でも一位、二位を争う人気者だ。
「ハーチェスさん、降りましょう」
「……そうだね」
もう心配することもないため、ハーチェスさん達が先に降り、続いて俺も戦車から降りた。
戦車をどうするかどうかで悩んだが、消す必要もないかと思いそのままにしておく。
「【光の守人】、それに【秘剣】……【バルドル・ファミリア】かい?」
「合ってるよ、【勇者】。それで? どうしてこんなところにいるのか聞いてもいいかな?」
団長同士が代表して話し合う。
どちらにも敵意はないため、思いの外フレンドリーだ。
まぁ興味深げに戦車を眺めるアマゾネスと【剣姫】の行動には目をつむろう
「僕らはお遊びみたいなものだよ」
「……ハハ、お遊びでこんなところまで来るとは、流石【ロキ・ファミリア】といったところかな?」
まさかの返答に、顔を引きつらせるハーチェスさん。
そりゃそうだ。戦車を
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ