一回戦決着
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るランサーが重傷を受けたのを見て激昂したレーベンが自分のサーヴァントに叫ぶように命じる。ここで向こうも宝具を使うのかよ?
「………!」
宝具の使用を命じられたランサーは纏っている雷光の輝きを強めると上空に飛び上がって宙に停止した。そしてその直後、彼女の周囲に数体の彼女と同じ姿の幻影が現れ、幻影の集団もまた体に雷光を纏っていく。……まさかあの幻影の集団と一緒に突撃をしてくる気か?
「ははははははははははははっ!? ざまぁみろ! 色々としてくれたようだが、最後に勝つのはこの私! 天に選ばれてランサー、レミエルを授かった私なのだよ!」
宝具を発動しようとするレミエルを見てレーベンが狂ったように笑う。というかとうとう自分のサーヴァントの真名をばらしやがったな、コイツ。少し追い詰めすぎたか?
「それはどうかな?」
「……な、何?」
僕の言葉にレーベンが狂笑を止める。
確かにさっきから感じる魔力の量から考えて、ランサーの宝具が発動して直撃をくらったら僕は当然、アヴェンジャーも耐えきれないだろう。……発動したら、の話だけどね。
「一度目で倒せなかったら二度目で! 二度目でも倒せなかったら三度目で倒す!」
「………!?」
「ーーーーー!!」
ランサーの宝具が発動する直前、彼女の体をがしゃどくろの黒い巨大な手が捕まえて地面に轟音と共に叩きつけた。
これで三回目の宝具攻撃。もうアヴェンジャーの魔力もほとんど残っていないし、これで駄目なら本当に後がないぞ?
「………」
「う、嘘? まだ立てるっていうの?」
「いや、待てアヴェンジャー」
「え?」
「………」
三度目のがしゃどくろの攻撃を受けてまだ立ち上がるランサーを見てアヴェンジャーが絶望した声を上げるが、槍兵の英霊が立ち上がったのはほんの数秒だけで、すぐに両膝をついた体勢となって動かなくなると体に纏っていた雷光も消えてしまった。
「どうやら今度こそ限界だったようだ。……僕達の勝ちだ」
「う、嘘だ! 私が、私の天使が負けるなんてあり得ない! 立つんだランサー! お前はまだ戦えるはず……え?」
ガカッ!
僕の言葉に激しく狼狽えた表情で叫ぶレーベンであったが、その言葉の途中で僕達とレーベン達の間に光の壁が出現した。……これは僕達とレーベン達が初めて戦った時のと同じ、SE.RA.PHが作り出したものなのか?
「うわあああああっ!?」
光の壁の向こう側でレーベンが悲鳴を上げる。よく見ると彼の体は黒いノイズに蝕まれていた。
ムーンセルは僕とアヴェンジャーを一回戦の勝者に、レーベンとランサーを敗者と決定したらしい。月の聖杯戦争では敗者には死を与えられる。……つまりそれ
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