第4章
停止教室のヴァンパイア
第92話 テロリスト、襲来です!
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お零れ頂戴係」
兄貴が町のあっちこっちに出向いてはいたが、潜伏しているはぐれの捜索をしてたって事か。
「つまり、この会談をエサにしたって訳か?」
アザゼルが薄ら笑みを浮かべながら姉貴に問う。
「ま、そうなるね。纏めて討伐できるチャンスだったから」
「なるほどねぇ。んで、その災禍の盟主(カラミティ・キング)ってのは誰なんだ?」
「さあ」
「さあって…。知らねえのかよ?」
「その通り名と所業以外、全く不明の賞金首、それもかなりの危険人物だよ」
「具体的に何やらかしたんだ?」
「なんかヤバい違法行為や実験、密輸に手掛けて、最近じゃ、言葉巧みに金をチラつかせて賞金稼ぎ(バウンティーハンター)にはぐれ化を促してるって来たもんよ」
はぐれ化を促してるだと!?
「しかも、なんかあっちこっちに顔が利き、かなりヤバめの裏社会にも精通してて、そいつの保護を受けるとはぐれのデメリットがほぼ無くなるみたいなのよ。お陰様で、基本的にならず者が多い賞金稼ぎ(バウンティーハンター)からかなりの数のはぐれが出没してるよ」
チッ、姉貴の言う通り、賞金稼ぎ(バウンティーハンター)には基本、金目当てのならず者がほとんどだ。
言い換えれば、ほとんどの奴がはぐれになる可能性がある。
数が少なかったのは、はぐれになった際のデメリットの大きさがはぐれ化の抑止力になっていたからだ。
まあ、カリスみたいなデメリットをメリットにする様な奴もいるが。
とにかく、そんな奴がいるとなると、色々ヤベェな。
おまけに、高い情報収集力を誇るハンターギルド専属の情報屋の網にも全く掛からないとなると、かなりヤバ過ぎるぞ!
「ま、ここにいない奴の事をあれこれ言ってもしょうがないし。とにかく今はギャー坊をなんとかするのが先決かな」
それもそうだ。
今はギャスパーをどうにかしないとな。
「グレイフィア、後どのくらいなの?」
「もう少しです、お嬢様」
既にキャスリング用の転移術式に調整を施していた。
そんな中、アザゼルがイッセーに近寄る。
「こいつを持っていけ」
アザゼルはイッセーに二つの腕輪サイズのリングを渡した。
「その腕輪が対価の代わりになってくれるはずだ」
「対価?っ!禁手(バランス・ブレイカー)になれるって事か!?」
つまり、イッセーはまたあの赤い鎧を事実上、無対価で着れるって事か!
「最後の手段にしておけよ。体力の消費までは調整できんからな」
「っ!?……分かってるさ…。……一度それで失敗し掛けてる」
ライザーとの一騎討ちの時も限界が来て、禁手(バランス・ブレイカー)が強制解除された事を思い出してるんだろう。
「もう一つはハーフ吸血鬼(ヴァンパイア)に付けろ。暴走を抑える効果がある」
ギャスパー用のまで!?随分と準備が良いな。
「良いか、よく覚えてお
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