12.人には人の得手不得手
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み込み、刃で2体目のどてっぱらを掻っ捌いた。確実に一撃で仕留め、周辺を警戒しながらも前へ進む。魔物との戦い方の基本形ではあるが、記憶の上では初めて使用した武器でこれほど動けるのもまた、アスタリスクの恩恵なのかもしれない。
その足は止まることを知らず、最後の得物へと向く。
「お前でフィニッシュだッ!!」
大地を踏みしめ、爆発的な加速を乗せた刺突が3体目のシャドウ・ウォーリアの頭部を刺し貫いた。
悲鳴を上げる事も出来ずに頭を吹き飛ばされて崩れ落ちるシャドウ・ウォーリアには見向きもせず、血振りをした剣を納刀したリングアベルは、いつも通りの不敵な笑みで振り向く。
「やはり、記憶を失う前の俺は剣を使っていたらしいな……どうだベル!様になってたろ?」
「さっすが先輩!!3体の魔物を初めての武器で瞬殺なんて!!………って、え?先輩、記憶がないんですかぁッ!?」
「…………あれ、話してなかったか?まぁ細かい事は気にするな!はっはっはっはっはっ!!」
「豪快!?記憶がないのに動揺もないなんて……やっぱり先輩は大物ですね!!」
――今日も二つの鐘は快活に鳴り響いていた。
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