水竜・・・散る
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・・?」
シリルは自分が投げられたところを見る。そこは、森から少し離れた崖の上だった。そこからは、綺麗な海が見通すことができる。
「どうだぁ?水の滅竜魔導士の最後としては、最高の場所だろ?」
シリルは夕日に染まる海を眺めていると、後ろからカミューニの声がしたので振り返る。
シリルはカミューニを警戒しながら立ち上がり、構える。
「ここを俺の死に場所にでもする気か?」
「バァカ、殺しはしねぇよ。ただ・・・」
カミューニはシリルを見てにやける。
「ただ、お前の魔導士人生がここで終わるってことだよ」
「!?」
シリルはカミューニが何を言っているのかわからずに固まってしまう。
「どういうことだ?」
シリルがカミューニに言う。
カミューニはそれに肩をすくめて答える。
「言葉通りだよ。お前は今日を持って魔導士じゃなくなる」
「そんなわけねぇだろ!!俺は妖精の尻尾の魔導士だ!!」
シリルはカミューニに突っ走る。
「ワケわかんないこと・・・言ってんじゃねぇ!!」
「波動波」
カミューニは向かってくるシリルに右手を向ける。すると、シリルはなぜか後方に飛ばされてしまう。
「くっ!!」
シリルは着地をし、カミューニを見据える。
「なんだ今の・・・」
「これは波動を使った魔法だ。俺の最も得意とする魔法」
カミューニは人差し指を立てると、シリルに向かって振る。
シリルは体が反応し、その場から逃げる。
シリルのいた場所は、深く、まるで地面を貫通するのではないかと言うほどに深く、地面を切り裂いた。
「な・・・なんて威力だよ・・・」
シリルはあれを喰らったらと思い、冷や汗をかく。シリルはその汗を拭う。
「さぁ、大人しくお前の魔法を俺に寄越しな。そうすりゃあ、命はもちろん、グリモアの雑魚どもも俺が一掃してやるぜぇ?」
カミューニの腕は魔法を寄越せといった感じの動きをしている。
シリルはカミューニを見つめ、こう言った。
「やだね」
「ほう・・・」
「この魔法はヴァッサボーネからもらった魔法だ!!俺とヴァッサボーネを繋ぐ大切な物・・・それを、お前なんかにやるわけねぇだろ!!」
シリルは口に魔力を溜める。
「ブレスか」
「水竜の咆哮!!」
シリルのブレスはカミューニを捉える。
「よし!!」
シリルはそれを見てガッツポーズをするが・・・すぐにその表情は崩される。
「弱ぇな。弱ぇ」
水の中から出てきたカミューニに、全くキズなどついていなかった。
「あ・・・ああ・・・」
シリルはそれに恐怖を感じ始める。震えを押さえられないシリルにカミューニは一歩、
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