3部分:第三章
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たものはない」
老人の目が今度は憂いのものになる。どうやら何かあったようだ。保次郎もそれを察した。
「あの、何か」
「日本のことも」
老人の今の言葉には憂いが込められていた。
「何も知らないで言うのは困ったものじゃな」
「それはそうですね」
これには保次郎も同意だった。実のところ彼は市民団体というものが好きではない。かといって右翼も好きではないがああした市民団体に関しては本能的に胡散臭いものも感じている。何故市民だというのに先頭を行く者達の服装に一定の法則があるのかも気になっていた。不思議なことに私服であるというのにそこには一定の法則があるのだ。それが何故かは彼もわかってはいないが。
「あの時の日本は大変だった」
「今よりもですか」
「一歩間違えなくても潰れていた」
老人の言葉はこうであった。
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