ウダイオス!……のその前に
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たずにここには戻ってくるつもりだ。
リリアさんがついてくるのは単純。後衛だからだ。
で、だ。移動手段はというと……
「【来たれ、神威の車輪】」
俺の戦車である
「【ゴルディアス・ホイール】」
何処からともなく雷が飛来し、神牛に引かれた戦車が現れる。
要はこれに俺を含めた四人が乗り、一気に三十七階層まで強行突破しようという魂胆だ。
そもそも、今回の遠征は俺の私情が含まれているため団員からの文句はない。皆、いい人たちだ。
「さ、乗ってください」
「……相変わらず、式の魔法って変わってるわよね……」
「それでいて威力もすごいし」
「まぁ、自覚はありますけど。エイモンドさんも、行きます……あれ?」
二人から目線を外し、もう一人いるはずのエイモンドさんを探す。
が、何処を見ても見つからない。まだ来てないのだろうか?
「式、エイモンドならほら、あそこ」
「え?」
ハーチェスさんが指で示す方へ振り替える。
そこはちょうど俺の背後、つまり戦車の上。早くも台へと飛び乗り、大袈裟に両手を広げて光を放つ男
「さぁ! 行くぞ! この僕、【極光の陶酔者】の名を世界に示すんだ! フッ、この僕の美貌をもってすれば容易いこと!」
「何やってんだあんたぁ!!」
台詞とともに手綱を握ろうとしていたバカを飛び蹴りで吹っ飛ばす。
それでもし動いちゃったらどうすんだよ!
「エイモンド、あんまりそういうのはやめといた方がいいよ?」
「フッ、団長。この僕の美しさは世界に示してこそ。このオラリオだけに止めておくのは罪だとは思わないかい?」
「思わないわよ。ハーチェス様、行きましょ」
あ、ちょっと、とリリアさんに手を引かれて乗り込むハーチェスさん。
エイモンドさんもすぐに起き上がり、肩を竦めると空いた場所に飛び乗った。
「それじゃ、行くぜぇ!」
『ヴオォォォォォォォ!!!』
ーーーーーーーーーー
通路を巨大な何かが通過していく。
追い付けるモンスターは皆無。行く手を阻むモンスターたちも一瞬で蹂躙される。
迸る雷。駆ける巨牛。そして、その後ろ。戦車の御者台で手綱を振るうのは……
「オラオラオラ!! そこ退けぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
『ヴヴォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!』
俺だったりする
「……ほんと、圧巻よね」
「僕は慣れたかな。昔から式ってこんなんだし」
「僕も慣れたよ」
目の前に五Mの巨体をもった紅色の恐竜のようなモンスター、『ブラッドサウルス』が現れ
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