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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百十五幕 「ゲームセットは無常なるもの」
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どっと冷や汗が溢れた。
バチィッ!!と弾ける音がした。これは、荷電粒子砲がバリアエネルギーと衝突した時に生じる音だ。
「あっつぅ!?こ、この状況で当ててくるか!ノーダメで終わらせる筈だったのに!!」
「む………無茶するね簪!?僕に当たったらどうする気さ!?」
「だから、当たらないように撃った……」
千載一遇のチャンスをものにした簪の射撃にユウは内心で賞賛を送った。
あの乱戦の中、簪はユウに敵が接近する瞬間をずっと狙っていたというのだろうか。
確かに攻撃はこちらに集中しつつあったが、この視界の悪い状態で味方スレスレに発砲など正気の沙汰ではない。それを、こちらが止まることを信じての砲撃。よく言えば信頼していたと言えるが、悪く言えばリスキー。
しかし、この戦いは元々リスキーなのでそれ位でちょうどいい。むしろ簪を庇いながらの戦闘になりかけていた状況で反撃に転じた簪を、ユウは侮っていたと後悔したくらいだ。
「この視界の中で味方を囮に砲撃とは、肝据わりすぎでしょ!!ユウちゃんに当たって火傷でもしたらどうすんの!?責任問題よ責任問題!!親を連れて菓子折り付きで謝りに来なさい!!」
「うるさい。大体、仕掛けてきた貴方が悪い」
思いっきり正論である。というか雷陰はさっきからユウにバカスカ攻撃しかけている癖に簪がやるのは悪いとはどういう暴論だろう。勝手に仕掛けてきてはユウをボコり、簪にもちょっかいを出し、挙句対IS発煙弾を使用しての撹乱戦法。それもある意味日本の未来を担うようなIS乗り二人相手に所属不明のISまで使用してのこれだから、普通に考えて悪いのはくノ一である。
が、本人はそんな話は知ったことではないらしい。
「ま、一発当たったからどうなる訳でもないんだけどね。
不可視の嵐
(
サドン・テンペスト
)
!!」
辛うじて見えていた雷陰の姿がぶれ、また闇に消えた――瞬間、風花百華と打鉄弐式に同時に弾丸が襲いかかり、二機とも当時に吹き飛ばされた。
「キャアアァァッ!!」
「ぐうううううッ!?」
「あはははっ!そろそろエネルギーも限界かな?や、正直二発も貰うとは思ってなかったからねー。自慢していいと思うよ?」
「そ、そうかい………じゃあ、自慢ついでにもうちょっと……僕のお喋りを聞いていきませんか」
疲労と痛みの蓄積でよろつく身体をパワーアシストで無理やり起こしたユウは、くノ一がいる方向を睨みつけた。風花百華の装甲はあちこちがひしゃげて黒ずみ、流れ落ちる汗がぽたぽたと砂を濡らす。既にこれ以上戦闘を行える様子には見えなかった。
だが、ユウはまだ狙っていることがある。
その狙っていることをやり遂げるまでなら、時間稼ぎだって隠し事だってするに決まってる。
それがユウの精一杯の意地であり、全
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