六十三話:最恐の骸殻能力者
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「本当にもう行くのか? お主は病み上がりじゃろう」
「ああ、今すぐにでもいかないと間に合わないからな」
オーディンは一人の男に心配そうに問いかけるが男の決意は揺るがない。
今行かなければ自分の“全て”を失うと男は分かっていた。
だからこそこの手足が千切れようともそこに辿り着かなければならない。
「……どうして、そこまで必死になれるんですか?」
「どうして……か」
ロスヴァイセが自ら死地に足を踏み入れることを戸惑わない男に問いかける。
どうして、そこまで必死になって他人に尽くせるのか。純粋に疑問だったのだ。
男はその質問に少し考え込んでいたがやがて柔らかな笑みを浮かべる。
その笑みにロスヴァイセは思わず頬を赤らめてしまう。
「―――大切なら、守り抜け、何に代えても。理由なんてそれだけさ」
男は最後にそう言い残してオーディンが作り上げた転移の魔法陣の中へと進んで行くのだった。
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