第二章
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両親と一緒に家をでた、するとだった。
隣の家からタスクが彼の両親と共に出て来ていた、タスクも茶色の髪を奇麗にしていて黒い彫のある瞳と大きな口がある顔を洗って清潔にしていてだ、いつもよりいい服を着ている。
そのタスクがだ、ディルを見て笑顔で声をかけてきた。
「ディルちゃんもだね」
「うん、これからね」
「サーカス行くんだね」
「お父さん達が許してくれたの」
「それじゃあね」
「一緒に行こうね」
ディルの方からだ、彼の方に寄って。
その手を繋いでサーカスのテントがあるという街の広場に向かった。するとそこには一緒に遊んでいた皆がいた。
皆お互いの顔を見合ってだ、ここでも話をした。
「一体どんなものかしら」
「サーカスってね」
「凄い楽しみよね」
「そうだよね」
「あのピエロのお兄さんもいるし」
「どんなのを観せてくれるのかしら」
こう目を輝かせて子供達の間で話してそれぞれの親達と一緒に大きなテントに入った。
そしてだ、そのサーカスの曲芸を見てだった。
ディルは目を輝かせてだ、両親に言った。
「何か」
「これがサーカスだよ」
「凄いでしょ」
「うん、信じられない」
そこまでのものだとだ、目を輝かせて言うのだった。
「こんなに凄いなんて」
「具体的にはどれが凄い?」
「ええとね」
今目の前で行われているライオンの火の輪潜りも見つつ言う。
「ナイフ投げも凄くて」
「空中ブランコもだな」
「ピエロのお兄さんの玉乗りも凄かったけれど」
「一番は何だった?」
「どれも」
その全てがというのだ。
「どれも凄いわ」
「そうか、どれもか」
「どうやったらあんなことが出来るの?」
その芸全てへの言葉だ。
「一体」
「ははは、あの人達は特別なんだよ」
「特別?」
「そうさ、特別なんだよ」
父は娘に笑って話した。
「だからな」
「あんなことが出来るのね」
「ああ、そうなんだよ」
「そうなの、特別なの」
「そうなんだよ」
「どうやったら特別になれるの?」
そしてサーカスの曲芸が出来るかとだ、ディルは父に問うた。
「ああしたことが」
「そうだな、ああしたことが出来る様にな」
父はディルがまだ子供だと思い軽く答えた。
「毎日ああした動きを出来る様に身体を動かせばな」
「私も出来るの?」
「そうさ、出来るさ」
こう軽く言うのだった。
「ディルだってな」
「そう、それじゃあ」
ディルは父のその言葉に頷いた、そしてだった。
帰ってすぐにピエロの動きの真似をしだした、両親はその娘を見て笑って言った。
「ははは、もうか」
「早速なのね」
「サーカスの真似するか」
「ピエロの」
「あの人の動きとても面白かったから」
だからだとだ
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