第五十二話
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た壁に彼らはなす術も無く凄い勢いでぶつかり、落下した。
「ガハっ…」
「ぐぅ…」
「ぐあっ」
彼らが幸運だったのはアカンパニーが継続しなかった事だろうか。
継続していたら何度もぶつかるか、それともミンチになるまで押しつぶされたか。
彼らが俺が張ったバリアにぶつかったのが高さおよそ35メートル地点。
重症のゲンスルーとサブは果たしてその落下に耐えられるだろうか?
空中でバラがゲンスルーとサブを両脇に抱えるのが見える。
「おおおおおおおおっ!」
そのまま彼は雄たけびを上げ、オーラを両腕と下半身に振り分けて地面に着地した。
さらにバラは新しいカードを手にしている。
俺はカードを使わせまいと地面を駆ける。
「ゲイン」
現れたのは荘厳なる天使。
大天使の息吹を使ったか。
「わらわに何を望む?」
大天使がバラに質問している。
「ゲンスルーの…」
しかし、その望みが叶う事は無かった。
なぜなら俺が大天使を右手に持ったソルで真っ二つに切り裂いたからだ。
切り裂かれその存在を消失させた大天使。
今日始めて抜いたソルの刀身。
ソルの刀身を翻してバラに向き直る。
「ま、待てっ!俺達の負けだ、だからっ!」
「殺さないでくれ、か?」
「あ、ああ。俺たちを見逃してくれたら持っているカードを全部くれてやってもいい」
俺ではなく、俺たちなんだ。
「そう言った人たちをお前らは見逃してきたのか?」
「っ……」
見逃しているはずがないよなぁ?
俺は振り上げた拳を思い切り鳩尾へと振りぬいた。
「ガハッ」
倒れ落ちるバラ。
瀕死だが三人とも死んではいないようだ。
俺がバリアジャケットを解除すると、ソラ達が空中から降りてきた。
「終わったの?」
ソラが俺の側まで寄ってきて問いかけた。
「ああ」
「殺しちゃったの?」
フェイトが少し青ざめた表情で聞いた。
「いや、殺してないよ」
「…なんで?」
「……何でだろうな?」
互いを庇い合っている姿を見てしまったからだろうか?
自分よりも弱者はあんなに簡単に虐げているのに、自分の仲間は最後まで売ろうとはしなかった。
「どうするの?この人たち」
なのはもそう言って会話に混ざった。
「うーん…どうしようか?」
「あのゴリラの人に引き取ってもらうってのは?彼らの予定ではゴン達が何とかするみたいだったんだし、その後の事も考えてたんじゃない?このまま放置していてもいい事は無いだろうし」
ソラがそう提案した。
「ゴリラって…確か彼の名前はゴレイヌだったと思うんだけど」
まあ、
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