第五十二話
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
台にゲンスルーよりも上へと飛び上がり、回転を加えた回し蹴りで地面目掛けて叩き落す。
蹴り落とした先には先ほどゲンスルーが身を挺して庇ったバラが居る。
空中落下するゲンスルーをバラは自分の身をクッション代わりにして受け止めた。
………っ
受け止めるのか!他者を簡単に殺すような奴らがっ!
空中で身を翻し、ゲンスルー、バラ、サブから少し距離を取った所に着地する。
着地すると同時に再び地面を蹴って、今度はサブに向かう。
小太刀二刀御神流裏 奥技之参 射抜
奥技の中でも最長の射程と速度を誇る突き技。
本来ならば二刀だが、今回は右手に持った鞘に入れたままのソルの刀身一本で使用する。
サブが咄嗟に両手を挙げて、ガードする体勢に持っていこうとするが…遅い!
相手のガードは見切った!
御神流『貫』を使用し防御を突き抜ける高速の突き。
『硬』を使わなかったのはせめてもの情けだ。
さらに放ったソルの刀身を引き戻し、左手の拳で追い討ちを掛ける。
吹き飛ばされていくサブ。その体は丁度ゲンスルーとバラが居る所まで吹っ飛んで行き、二人を巻き込んで地面を転がる。
「ブック!」
俺が一箇所にまとまった奴らに追撃しようと迫る中、バラの声が響き、バインダーがバラの前に現れた。
カード!?
移動系スペルか!
同行の使用半径は20メートル。
その内側に居れば転移に巻き込まれる事が可能だ。
俺は勢い良く距離を詰めるべく掛ける。
しかし、瀕死の重傷を負いながらもゲンスルーはあたりに転がっていた掌よりも大き目の岩を片手で持ち上げている。
ドゴンッ
ザザーーーッ
爆風と立ち込めた砂煙で瞬間的に視界がさえぎられる。
手に持っていた岩が爆発した?
いや、それよりも、至近距離での高威力の爆発は自身へとダメージもでかかった筈だ。
そこまでして俺の視界を遮ったという事は…
直ぐに『円』を広げて視界に頼らずに敵の気配を探る。
直進よりも右斜め前方に25メートルほどの所に気配が3つ有る。
自爆覚悟で俺の視界を遮り、距離を稼いだと言う事は…
「アカンパニー・オン、アイアイ」
砂煙が晴れない中そんな声が聞こえた。
「ソル!」
『ワイドエリアプロテクション』
展開されたプロテクションは俺を中心に半径50メートルの距離で展開された。
本来ならばここまで大きくは展開しないし、余り意味は無い。しかし、今回は別だ。
外敵から守るためのバリアじゃなくて、敵を逃がさないための檻だ。
ゲンスルー達がアカンパニーで飛んでいくよりも速く展開された防御魔法。
突然現れ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ