第五十二話
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だが…
くそっ
俺のせいか…相手を無力化するのも、人質風の男を助けるのも、相手と見合った瞬間にいくらでも方法はあったのに!
ゲンスルー達のオーラが膨れ上がる。
どうやら此方を本気で殺しに来るようだ。
いや、殺しは出来ないが、再起不能なまでに痛めつけるつもりだろう。
その姿勢はいつでも踏み出せるような姿勢のまま既に俺とソラから20メートルの範囲に入っている。
俺たちが同行のスペルカードでこの場を離脱するにはゲンスルー達を巻き込んでしまうし、そもそもスペルカード範囲外のなのはとフェイトを連れて同行で逃げようとスペルカードを出した瞬間に奴らはこちらへと踏み出してきて俺たちを攻撃するつもりなのだろう。
「ソル」
『スタンバイレディ・セットアップ』
一瞬光に包まれると、服装が変化して甲冑が出現する。
変身バンクなんて物が有るわけも無く、ほぼ一瞬で甲冑が出現する。
「ほう、具現化系か」
相手の勘違いは正さない方が戦いでは有利に運ぶ事が多い。
俺の対応を見て、ソラ達もそれぞれスタンバイして臨戦態勢に入る。
「…類似能力者か…珍しいな」
基本的に念能力は一人一人異なる形態を取ることが多いのは確かだ。
「サブは隣の女を、バラは後ろの二人だ」
なるほど、俺の相手がアンタか、ゲンスルー。
こちらを口角を上げ、いかにも圧倒的強者の態度で見抜く。
戦闘経験、それも対人戦の経験から来る余裕だろうか。
念能力者の実力は年齢と比例しない事が多いが、それでも生きてきた時間の長さは変えられない。
強さと経験は比例する。
おそらく彼らはそれなりに場数をこなしてきたのだろうよ。
相手の余裕そうな表情は自分は圧倒的な強者であると思っているもののそれだ。
自分は狩る者だと認識しているそれだ。
しかし!今日狩られるのはあんた達だ。
別に俺たちはさっき殺された男に面識なんて無かったし、敵討ちをする義理もない。
けれど!助けられたかもしれない…
それを自分の選択が殺してしまった。
ああ、認めるよ。何処かに殺されても所詮は俺とは関係ないって思っていたことは!
だから拘束されたままのトレードも拒否しなかったし別段助けようともしなかった。
けれど結構ショックなものだな。
関係ない人間でも目の前で殺されると言うのは。
だからこれはただの八つ当たりだ!
「ソラ…なのはとフェイトを頼む」
「アオ!」
「一人でやらせてくれ…」
「………分った」
ソラは構えたルナの剣先を下ろす。
「てめぇが一人で俺達の相手をするだと…」
くいっとゲンスルーは掛けてい
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