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イタリア男
第四章
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先入観は必ずしもそうであるとは限らない」
「そういうことだね」
 ワインのことからも話す二人だった、ザンカリーノは弟と共に日本人と自分達それぞれにある先入観のことに思うのだった。
 しかし外ではだ、彼はイタリア人としてだった。
 女の子に努力していることを隠して声をかけてだ、周りの日本人達にこう言われていた。
「やっぱりザンカリーノさんってイタリア人だね」
「女の子にどんどん声をかけるよね」
「いや、やっぱりイタリア人ってね」
「女の子好きなんだね」
「はい、そうです」
 その彼等に笑顔で答えるザンカリーノだった、だがその笑顔は仮面であり素顔は隠していた。苦労しているその顔は。


イタリア男   完


                            2015・5・19
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