第二章
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「御前最近生意気なんだよ」
「俺達が近頃優しいからって頭に乗ってるのか?」
「チビで弱かったのに何いきがってんだよ」
「また色々と教えてやるよ」
「覚悟するんだな」
こう言ってだ、一人が前に出たが。
祐作はその彼の鼻に一撃を浴びせた、拳のそれを。そして。
頭を掴んで瞬時に引き下ろして顔を膝で蹴った、それも何度も何度も。
これで最初の一人を動けなくしてだ、次は。
二人目の腹を前から蹴り三人目の腹を瞬時に何度も拳で撃った、四人目は。
右手で耳を掴んでそして左から右に引っ張りだ、左手の拳で顔を何度も殴った。
最後の一人、リーダー格の一番大きな彼の股間の急所を下から蹴飛ばしで悶絶しているところに顔を蹴り飛ばした、そして倒れているところに。
腹に足のつま先での蹴りを何度も入れた、全員瞬時に完膚なきまで叩きのめした。
この喧嘩の後でだ、祐作は家に帰って母に言った。
「僕やったよ」
「やったって?」
「うん、いじめられそうになったけれど」
それがというのだ。
「やり返したんだ、全員にね」
「そう、それが出来る様になったのはね」
「僕が強くなったからだよね」
「そうよ、もうこれであんたその子達からはいじめられないわよ」
「僕が強いからだね」
「人は強いといじめられないの」
千歌は我が子に笑顔で言った。
「おめでとう、強くなって」
「そうだね、強いっていいことなんだね」
「誰からもいじめられないね」
「最高のことなんだね」
祐作はこのことがわかった、母にも言われて。確かにこの日からだった。
彼はいじめられなくなった、特に彼をいじめていたグループは彼を恐れ近寄ることすらなくなった。それが彼にとっては最高の喜びだった。
だがここでだ、彼は。
稽古を続けさらに強くなっていってだ、自然に。
いじめられていた時の弱い自分を思い出してだ、いじめていた相手に恨みを持つ様になり。
自分をいじめていた相手が何もしなくてもだ、急に。
強く殴ったり蹴ったりする様になった、それも何度も何度も。
泣くまで殴って蹴ったりした、それも毎日何度もだ。とにかく徹底的にやった。
その彼にだ、クラスメイトは尋ねた。
「何でそこまでやるの?」
「何でって。こいつ僕をいじめていたじゃない」
リーダー格だった少年をだ、丁渡後ろから背中を蹴って倒れたところを何度も何度も背中を思いきり踏む様にして蹴って止めに頭を蹴って泣かしてからだ、祐作は答えた。
「だからやり返してるんだよ」
「いや、いじめられていたのは知ってるけれど」
「やられたらやり返せじゃない」
「それでもそこまでやるの?」
「やるよ、僕は強いんだし」
「強いからなんだ」
「強い奴はいじめられないんだよ」
祐作は平然としてだ
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