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リリカルビィト〜才牙と魔法が交わる物語〜“改稿版”
四十話、ある夏休みの一日2
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からな.....」

ボスは自信満々な顔をして言う

だが……

「……そんなもんか?」

「はっ?…!!!!??」

龍也も発言と同時に力を解放する……

その力は剣也には1割にも満たないものたがリーダーの出しているもの以上である

「……解らんな……」

「?」

リーダーが言う

「それ程の力を持っていながら何故こんな化け物を助けようとする?」

「……すずかは化け物じゃない」

すずかとそれなりに長く過ごしてきた龍也にとって、すずかに助けられる価値がないという言葉に怒りを抱きながら答える

しかし対照的にすずかは思わず顔を下に向けてしまう

「成程.....お前は知らないようだな。折角だ、貴様に教えてやる。貴様は.....『夜の一族』を知っているか?」

「んうぅっ!!?」

下を向いていたすずかはリーダーに『言わないで』と顔を上げ思わず声を上げる

龍也にだけは.....龍也にだけは知られてほしくない。自覚していないとはいえ、意識してい る目の前の少年に知られたくない

これはわかっていても人間誰もが持つ無意識な気持ち。これは誰にも否定できない

「....."夜の一族"? 吸血鬼の末裔だろ? それがなんだ?」

龍也は一応陰陽師の家系に生まれていたためにそういうのは知っているのである

「なら……こいつが……」

「んーんーんー(だめーー)!!!」

「その夜の一族の末裔ということもか!!!」

「ん……(ああ……)」

見限られる.....そう感じ、また涙 が出そうになるすずか......だが、予想もしなかった言葉が龍也の口から聞かされる

「....知ってるが?」

「...........は?」

龍也の返答に理解できず、呆けてしまうリーダー格の男だが、それはすぐに驚きへと変わる....

何故なら

「武天流体術、棍突拳」

いつの間にかリーダーの間合いまで詰め、拳を叩き込んでいたからだ

「くぅぅっ!!」

あまりに急な事ゆえ吹き飛ばされ、すずかの近くから遠ざけられた

それを確認した龍也はすぐさま天力の風ですずかを捕らえていた拘束具を切り、すずかを救出 した

「大丈夫だったか、すずか?」

「...龍也...君?」

優しい笑みを浮かべながら安否を確認してくれる龍也をよそにすずかは戸惑っていた。 何故自分を助けたのか?

自分は化け物なのに……

「き、貴様!! 私の話を聞いていたのか!!? そいつは化け物だぞ!!?」

リーダーも同じ気持ちなのか、怒声を上げながら龍也を睨みつける

「あのさ、夜の一族は吸血鬼の末裔なんて言われてるけど、実際は身体能力が高くて容姿端麗、
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