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英雄は誰がために立つ
Life7 特訓、開始!
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雄と言うカテゴリーのみに限られるだろう。そもそも、冥界に人間が来ることなど滅多にないのだぞ?それを今すぐにタンニーンに馴れろと言うのは、難しいだろうな』

 長々と、しかし丁寧に説明するドライグに、今だ納得しきれてはいないゼノヴィアだが、渋々興奮を抑える。
 そして自分の心中を勝手に説明されたタンニーンは、元龍王の一角としてのプライド上、面白くなさそうだった。しかしそれ以前に、ドライグの声音に興味を向ける。

 「ドライグ、お前はまさか、そこの人間を気に入ったのか?」
 『見どころはあると思うが?アザゼル曰く――――現白龍皇は歴代最強の様だが、士郎は奴を圧倒していたからな』
 「ほぉ・・・?」

 ドライグの言葉に、士郎を見やる眼光をより鋭くする。
 それは先ほどの様な見下す視線では無く、一誠を鍛えてやろうと言う意気込み時以上の興味心と高揚感を孕んでいた。
 確かに見下される事は無くなったようだが、地位や名誉に拘らず、平穏な人生を送れる事こそ一番だろうと考える士郎にとっては、その結果が幸せに繋がるとは限らないだろう。

 だがタンニーンは、眼光の先を士郎から遥か先に離れた山の方角に移す。

 「リアス嬢、あの辺りの山を貸してくれ。あそこでこの小僧を鍛える」
 「ええ、構わないわ。死なない程度に鍛えてあげて頂戴」
 「任せろ」

 如何やらタンニーンは、士郎への興味を抑えて、頼まれごとを優先させるようだ。
 現に、一誠に確認も取らずに本人をその手で掴み、翼を広げて飛び立っていった。

 「部長ぉぉぉぉぉおおおおおおおおぉおおおお―――――」

 掴まれた本人は、心の準備も無しに事態に流されながら、愛する人の呼び名を慟哭として響かせていった。

 「それじゃあ、解散しましょう。みんな頑張るわよ!」
 『はい』

 そうしてリアス眷属らは散る様に解散していった。


 −Interlude−


 「如何したんだ?リアス。俺だけ呼び出して」

 解散直後に、リアスは士郎を私室に連れ込んでいた。

 「特別な用があるワケじゃないんだけど、気になる事があったのよ」
 「?」

 士郎としては身に覚えがないので、傾げるだけだった。

 「イービルピースのシステムの確認時に、如何して貴方は、現ベルゼブブ様をアジュカ(・・・・)と呼び捨てにしていたの?」
 「・・・・・・・・・・・・・・・は?」

 リアスの素直な疑問に士郎は、完全に虚を突かれたように固まる。
 そして、事態は再び動き出す。

 「あっ!?いや、それは、その・・・」
 「・・・・・・ベルゼブブ様と知り合いなの?」
 「うっ・・・・・・あ、ああ。ちょっとあってな、結構前から個人的に親交を持っている。勿論、
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