第36話 全ての奇跡には必ず理由がある
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俺のこめかみを冷や汗が流れた。
外で葉隠を見つけ出す際に行っていた
"能力"で探索を始めた直後だった。
このあと、さらに最悪な知らせを流すことになる。
「‥‥‥‥‥‥来やがったみたいだ」
約100m先の位置からゆっくりと歩いて来ている。
大きさは‥‥‥‥‥10m程だろうか。
あまり急いでいるの様子でないのは
地面の崩落を恐れての事なのだろうか。
(もしそうなら、意外と知能があるのかもしれない)
‥‥‥‥ズシン、ズシン
地響きが聞こえ始めた。
「オイオイ、このままだと『オレらのせいで子供が殺された』
と思って血相変えて突っ込んで来るぜ?」
無論だ。逆にそれ以外の反応が思いつかない。
見渡す限り、5、いや6体の幼虫が潰れている。
そんな中で俺らを見つけたなら、犯人と思われて当然だろう。
(実際、戦いに巻き込んだので、間違いではないのだが)
「どうすれば‥‥‥‥」
俺はこの体で出来る作戦を必死に考えた。
しかし、いくら考えてもこの状況を打破できる
ような作戦は“一つしか浮かんでこない”。
「‥‥‥‥‥‥やっぱりこれしかないのか‥‥‥‥‥」
シンプルかつ大胆。しかし危険性が高い。
特にホークアイの活躍が必要になる点が不安だ。
せめて、誰かもう一人でもいたなら楽だっただろうに。
ズシンッ、ズシンッ
少しずつ近づいてくる地響きに
出来るだけ耳を傾けないようにして
俺はホークアイを呼んだ。
「ホークアイ」
「ん、何だ?良い作戦が浮かんだか?」
唯一の超危険な作戦だがな。
俺は少し息をつくと、考えた作戦を
出来るだけ簡潔に説明した。
「‥‥‥‥‥嘘だろォ‥‥‥」
ホークアイは顔を真っ青にしてつぶやいた。
表情からは不安という単語以外に見つかりそうになかった。
**********
ズシンッ!、ズシンッ!
ついに親"鎧虫"が姿を現した。
近くで見ると更に大きく感じた。
目測で12m級の巨大なタイプだった。
「ついにお出ましか‥‥‥‥」
ホークアイは睨みながらつぶやいた。
12m級"鎧虫"は彼をじいっと見ていた。
ちなみに"鎧虫"も可視光線の範囲が広く
おそらく俺と同じか、それ以上に
よく見えているはずである。
「頼むぜ、ホークアイ」
「おぉ!!」
そして、彼は今いる空洞内を
壁沿いに伝って全力で走り始めた。
――回想―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「俺がさっき岩を壊した技を使えばヤツを倒せるはずだ」
俺は親"鎧虫"が歩いて来ている方向を睨みながら言った。
それに対して、ホークアイは質問
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