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リリカルビィト〜才牙と魔法が交わる物語〜“改稿版”
三十九話、ある夏休みの一日
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「んんぅうううぅぅ!! んんぅううぅぅうう ん!!!」
すずかは迫ってくる3人から逃げる様に体を激しく動かすが、体は椅子に固定されてるため動く事などできはしない
「はっ、化け物が何死ぬ事を恐れてるのやら」
「仕方ないんじゃない?何せあれを受けるのは私も嫌だし」
「.....ふん。化け物なら当然の報いだ、それにこいつを始末したら今度はこいつの姉だからな……速くするぞ」
歩みながらすずかをバカにする部下の3人は彼女に手を伸ばそうとする
そんな中、すずかは祈っていた.....
「(助けて.....)」
わかっていても、無駄だとしても、彼女は祈る事はやめない
「(助けて.....)」
彼女はある1人の男に祈る
何時も優しい笑みを浮かべ、とても仲間想いでやさしくて、一緒にいるだけで楽しくて
...自覚してないが秘かに想いをよ せる....あの少年を
「(助けて.....龍也君!!!)」
もう少しですずかに手が届きそうなその時……
ゴバアアアアアアアアアン!!!!
部屋の入り口が突如吹き飛ばされた
「な、何なんだ一体!?」
「侵入者か!?」
突如起こった目の前の出来事に部屋にいた部下達は戸惑いと驚きの声を上げたり、警戒態勢をとったりする
「此処だな……すずか、無事か?」
そんな声が聞こえる
すずか以外はこの声が誰なのか分からない
だがすずかはこの声をよく知っている。なぜなら.....
入り口からコツコツと足音が聞こえる。 そして現るは、肩まで伸びた闇のような黒い髪を後ろに一纏めにし、体から少し翡翠色の光がわき出てる一人の少年
「今助ける……すまないがもう少し我慢してくれ……」
彼の姿が目に映った時、嬉しさからなのか、目が潤んだ
.....何故なら
「んぅんうん!!(龍也君!!)」
彼女が先程まで祈っていた少年.....九重 龍也だったのだから
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