暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1011話
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言うか、当然と言うか、フェイズ5のアンバールハイヴを使った基地がこの短時間で完全に占拠される訳もなく、テロリスト共の手から逃げ延びて隠れ、機を窺っていた兵士達も行動を起こしている。
 驚いたのは、その兵士の中に俺がテロリストに襲われた食堂にいた者達が混ざっていた事だ。
 いや、この基地にいるのだから当然軍人だったのだろうが、まさか料理人までもがそっちに潜んでいるとは思わなかった。
 ちなみに、その部隊の指揮を執っていたのは俺にこの基地の案内をしていた中佐だったりする。
 恐らく俺が格納庫に向かった後、食堂にいた者達を纏め上げて潜伏していたんだろう。
 この辺、抜け目ない軍人であると言えるな。

「至急近くまで来ている部隊に突入指示を出せ。通信はこちらが完全に奪っているから、向こうに気が付かれる心配はない。奴らが使っている通信帯域には妨害電波を」
「既に完了しています」
「そうか、それと格納庫の方はどうなっている? 兵器にはなるべく損傷を与えたくない」
「現在戦術機部隊が順調に奪還を進めています。また、基地内にまだ残っていたこの基地の者も独自に行動を起こしてこちらに手を貸している模様」
「分かった、その調子で進めてくれ」
『中佐! 奴らがガン・ルゥを使って反撃してきています。このままでは基地内部に被害の出る恐れあり。撃破の許可を』

 通信機から聞こえてきたその声に、チェントは忌々しげに眉を顰める。

「反撃を許可する。ただし、基地施設にはなるべく被害が出ないようにしろ」

 この時にせめてもの幸運だったのは、テロリストが使ったのがリニアガン・タンクではなく、ガン・ルゥだった事だろう。
 コスト的な面で考えれば、ガン・ルゥよりリニアガン・タンクの方が数段高いのだから。
 ガン・ルゥは色々な意味で簡易的な兵器という面があるし、リニアガン・タンクはライセンス生産も出来ていない。マブラヴ世界の住人にしてみれば、是非とも欲しい戦力だろう。
 ……ぶっちゃけ、リニアガン・タンクの戦力的な評価は、ハイヴの外ではと言う条件はつくが、戦術機よりも上だ。
 主砲で突撃級の装甲殻を正面から貫通出来るという時点で戦術機よりも攻撃力に関しては上だろう。
 母艦級すら集中攻撃をすれば倒す事が出来るのだから。
 それ程攻撃力に優れているリニアガン・タンクだが、戦車である以上は当然その動きは鈍い。いや、マブラヴ世界の戦車に比べれば随分と上だが、それでも戦術機に比べれば機動性も運動性も圧倒的に下であり、同時に三次元的な運用も出来ない。
 それに比べれば、まだガン・ルゥの方がドリフト内部では戦いようがある。
 だからこそ、格納庫でテロリスト達が使う戦力として選んだのはガン・ルゥだったのだろう。
 ……ただ、ガン・ルゥは所詮数を揃えて遠距離か
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