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転生とらぶる
マブラヴ
1011話
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実世界に戻すぞ。それでいいな?」
「え? あ、はい。……はい? えっと、その、もうアンバール基地に?」
「正確にはアンバール基地にある影の中だな」
「……影の、中?」

 混乱している様子のチェント。既に軍人然としたものではなく、素の態度へと戻っている。
 まぁ、初めて魔法を体験したんだから当然と言えば当然か。
 だが指揮官であるチェントに混乱されたままだというのも色々と困るのは事実だ。
 それ故に、取りあえず落ち着かせる事にする。

「落ち着け。お前が詳しく理解する必要はない。取りあえず、既にアンバール基地の中にいるんだと思って貰えればいい。それで、これからどうする? まずは通信施設の占拠からなんだろう?」
「……あ、はい。ええ。確かに」

 俺の言葉でようやく我に返ったのだろう。やがて数度の溜息を吐いて頷く。

「まずは通信施設からお願いします。その後、制圧を予定している場所に順番に出していって貰えれば。それと、戦術機は格納庫をなるべく早く占拠して欲しいので、そちらも同時にお願いします」
「分かった。……なら準備はいいか? 早速行くぞ」

 その言葉に、影の中で部下達に視線を向けるチェント。やがて頷きを返したのを見て、影のゲートをそれぞれの前に繋げる。まず最初に影から出たのは、チェントの直属の部下と思われる兵士達。
 通信設備の整っている管制室へと姿を現し、いきなり影から姿を現した兵士達に驚いて身動きを止めているテロリストを次々に制圧していく。
 色々と情報を聞き出す為だろう。銃で撃ってはいるが、狙っているのは手や足といった部位だ。
 練度に関してはさすがと言うべきか、1分も掛からずに管制室の奪還を完了する。
 それを見たチェントが同時に影のゲートから出て素早く指示を出しているのを見ながら、次に俺は格納庫で戦っている戦術機へと視線を向けた。
 向こうにしてもいきなり影から現れた戦術機に対処出来る筈もなく、次々と抑え込まれていく。
 戦術機だけではない。リニアガン・タンクやガン・ルゥといった機体にしても、その辺は同様だ。
 まぁ、相手は所詮テロリストでしかないし、それに対するのは今まで最前線でBETAと戦ってきた精鋭部隊だ。それも、影のゲートでの奇襲を行っている以上、どう考えてもこっちの方が有利だった。
 中には敵襲を管制室の方へと知らせてたテロリストもいるが、その管制室は真っ先にこっちが占拠しているしな。
 そんな光景がいたるところで起きている。
 ちなみにその光景を見ている……というか聞いて、あるいは感じているのは、影から伸びているスライムを通じての情報だ。管制室の方にある映像モニタで見ている分もあるが。
 この基地の司令官も人質になってはいたが、既に突入部隊により救出されている。他にもやはりと
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