暁 〜小説投稿サイト〜
エターナルトラベラー
第五十一話
[2/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


つまり、一枚しか入っていなければ必然的にそのカードになる。少し頭が回れば気が付ける裏技だ。

さて、カードの分配も終わり、少々解散ムードだ。

とは言っても、カード化限度枚数がMAXの指定カードを複数持っているかどうか、トレードに応じてもらえるのかと、話し合いたい事が少しあるので俺達も直ぐに戻らずにいるのだが、そんな中ツェズゲラさんに『交信(コンタクト)』のカードが使用され、バインダーが強制的に開かれる。

会話からゲンスルーと言うPKプレイヤーが交渉の為に使用したようだ。

ゲットしたタイミングでコンタクトしてきた所をみると、どうやらどこかで見張られているな。

チクリとほんのわずかな視線を感じる。

写輪眼を発動させて、感じた先を見る。

遠見は白眼には遠く及ばないが、遮蔽物の無い所ならそれなりに視野が利く。

あそこか。

少々高い崖の上から此方を望遠鏡で観察している一団がいる。

こちらが相手を捕捉していないと思って堂々と覗き見してやがる。

どうやら3人組のようだ。

視線を直ぐにツェズゲラに戻し、会話を盗み聞く。

命の保障はするから一坪の海岸線を寄越せ。そんな感じの内容だ。

そんな会話の中、少々聞き捨てられない単語が出た。

「話は変わるが、ソラフィアって言うプレイヤーと会った事はあるか?」

「それが今何の意味が有る?」

「どうやらNO99『モンスターハンター』をゲットしたようだからな」

トレードショップで個人の指定カードの蒐集状況のランキングが聞ける。さらに別途料金を払えば指定カードのナンバーも聞く事ができる。

高ランクのプレイヤーのカードを上から見ていけば、それなりに高い確率で発見できるだろうし、俺達は堅牢(プリズン)を使用していたのでダブり以外の指定カードはソラが保管していて、その数は50枚を超えている。

おそらくそれで知ったのだろう。

なぜツェズゲラにその情報を渡したのか、それはおそらくその情報を渡しても不利益は無いから。

ツェズゲラが知っていればカードを得ようと動くだろうし、複製(クローン)で増やしてもらうように交渉するかもしれない。

それならそれで構わないのだろう。

ゲットしてから再度交渉か、あるいは力ずくで奪うかする算段なのだろう。

どうやら、雰囲気的に今、相互でカードのコンプリートを阻止しあっているように思える。

俺としては別に先着ではないのだし、足を引っ張り合う必要性を感じないが、聞いた話だと莫大な懸賞金がゲームクリア、そしてその景品に掛かっているようだ。

そして、それが先着なのだろう。

この状況がプレイヤーを凶行に走らせている一助になっているのは確かだろう。

「残念だが知ら
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ