第五十一話
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つまり、一枚しか入っていなければ必然的にそのカードになる。少し頭が回れば気が付ける裏技だ。
さて、カードの分配も終わり、少々解散ムードだ。
とは言っても、カード化限度枚数がMAXの指定カードを複数持っているかどうか、トレードに応じてもらえるのかと、話し合いたい事が少しあるので俺達も直ぐに戻らずにいるのだが、そんな中ツェズゲラさんに『交信』のカードが使用され、バインダーが強制的に開かれる。
会話からゲンスルーと言うPKプレイヤーが交渉の為に使用したようだ。
ゲットしたタイミングでコンタクトしてきた所をみると、どうやらどこかで見張られているな。
チクリとほんのわずかな視線を感じる。
写輪眼を発動させて、感じた先を見る。
遠見は白眼には遠く及ばないが、遮蔽物の無い所ならそれなりに視野が利く。
あそこか。
少々高い崖の上から此方を望遠鏡で観察している一団がいる。
こちらが相手を捕捉していないと思って堂々と覗き見してやがる。
どうやら3人組のようだ。
視線を直ぐにツェズゲラに戻し、会話を盗み聞く。
命の保障はするから一坪の海岸線を寄越せ。そんな感じの内容だ。
そんな会話の中、少々聞き捨てられない単語が出た。
「話は変わるが、ソラフィアって言うプレイヤーと会った事はあるか?」
「それが今何の意味が有る?」
「どうやらNO99『モンスターハンター』をゲットしたようだからな」
トレードショップで個人の指定カードの蒐集状況のランキングが聞ける。さらに別途料金を払えば指定カードのナンバーも聞く事ができる。
高ランクのプレイヤーのカードを上から見ていけば、それなりに高い確率で発見できるだろうし、俺達は堅牢を使用していたのでダブり以外の指定カードはソラが保管していて、その数は50枚を超えている。
おそらくそれで知ったのだろう。
なぜツェズゲラにその情報を渡したのか、それはおそらくその情報を渡しても不利益は無いから。
ツェズゲラが知っていればカードを得ようと動くだろうし、複製で増やしてもらうように交渉するかもしれない。
それならそれで構わないのだろう。
ゲットしてから再度交渉か、あるいは力ずくで奪うかする算段なのだろう。
どうやら、雰囲気的に今、相互でカードのコンプリートを阻止しあっているように思える。
俺としては別に先着ではないのだし、足を引っ張り合う必要性を感じないが、聞いた話だと莫大な懸賞金がゲームクリア、そしてその景品に掛かっているようだ。
そして、それが先着なのだろう。
この状況がプレイヤーを凶行に走らせている一助になっているのは確かだろう。
「残念だが知ら
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