巻ノ三 由利鎌之助その九
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出ます」
「ほう、御主もわかっておるな」
穴山は男の今の言葉を受けてにやりと笑った。
「人はその器に相応しい人を知るというが」
「悪しき者の目は濁っておる」
男は穴山にも答えた。
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