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夢のような物語に全俺が泣いた
サポーター
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いても、社員から見れば不満に思う者も少なくはないだろう。

「ベル様もケイ様も、リリの事はリリとお呼びください。
敬語もさん付けも絶対ダメです。
そうでないとリリは他の冒険者様方に付いていくことが出来なくなってしまいます」

「そこまで言うならそうするけど……」

渋々とそう言って、一度こちらを見るベル。
その目には納得出来ないと出ている。大方フォローしてくれと言うことだろう。

「……お二人には、不慣れな事を要求してしまうようで、申し訳ありません」

「気にするな、呼び方についてはわかった。
だがそれ以外は認められない」

「……はい?」

下げられていた頭が上げられ、素で「何言ってんのコイツ」みたいな顔をされる。

「報酬の件だけは、均等に分けようという話だ。
探索の効率化に貢献してくれた当人に1割握らせて、はい終わりと言うのは明らかに不当だ。
貢献者にはそれに見合うだけの報酬を。
俺からすれば他の冒険者が腐ってるとしか思えない」

「僕も賛成です。
リリには色々と助けてもらったし……それにリリはお金に困ってるんだよね? 
なら1割なんて言わずに、働きに見合った分を受け取ればいいんじゃないかな?」

「ちょ、ちょっと待ってください! 先程の話を聞いてましたか!?
リリは単なる荷物持ちで、対等な報酬を受け取る権利なんか――」

「郷に入り手は郷に従え。
お前は自分を下だと主張するのなら、契約者の意見を何も言わずに飲み込むのが下に付く者の義務だ」

「………………分かりました」

納得いかないことが丸わかりな長い間をあけて、頷くリリルカ。

「ケイさんはこう言ったけど、契約者とかそういうの変に気にしないでいいからね。
きっと、リリの事を考えて言ってくれたんだと思うから」

「……はい」

やはりと言うか、サポーターとは周囲的に穏やかじゃないのかもしれないな。
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