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夢のような物語に全俺が泣いた
サポーター
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ンシュタイン。Lv5の冒険者…か。

「いやぁ、リリが居てくれて助かるよ」

「そんなことはありません!
お二方が戦っていたげてますから、リリも作業に集中できますし」

しかしこの少女はどこか胡散臭い。
たまに見る冒険者がリリルカのようなでかいバッグ背負った奴を連れていたのを見たことはあるが、それでいてもそんなに言い雰囲気とは言えないものだった。

だが、この少女にはそれが一切感じられない。
まるで獲物を見定めるかのような眼差しとその体に纏わせる空気。
この少女は明らかにベルを狙っている。

「あの、この壁に埋まってる奴はどうしましょうか?」

「ああ、それなら俺がやってやるよ。
ベルは回りの警戒しといてくれ」

ベルにやらせると危なそうだし。
リリルカを見れば少し苦い顔をしていたのが見てわかった。
……ふむ、ベルならこのキラーアントを解体する際、どうやってやるだろうか?
身長からして背伸びをするくらいか…武器はナイフ、ともなれば切りづらいのは目に見えてわかる。
だとすれば長身の剣を貸して…ああ、ナイフか。

「よし。ほれリリルカ」

「あ、はい。ありがとうございます」

無事に取れた魔石を渡し、手に持っていたナイフを腰に仕舞うようにして消す。
俺の場合は盗られても問題はないが、ベルの場合は取り返しがつかない。
これから先も十分に注意するとしよう。










「それで、どうでしたか?
明日からもリリを連れていってくれますでしょうか?」

ダンジョンから帰還し、朝の中央前広場でリリルカがそう聞いてきた。
警戒していた甲斐もあってか、結局怪しいところは余り見せなかった。
しかしながら自分を売り込みに来るだけあり、その作業ペース等は目を見張るものがあった。

「僕は良い話だと思うけど……ケイさん、どうしましょうか?」

「……良いんじゃないか?」

効率化に関しての仕事ぶりは、正当に評価できる。
だが警戒は怠らない。

「決まり…ですね。
では、今回の報酬の方ですが……1割でどうでしょうか?」

…………は?

「えっ……それじゃあリリルカさんの報酬が少なすぎるよ!?」

ベルも不当に思ったのか、驚愕の表情で反論を返す。

「この際ですから言いますが……サポーターとは聞こえは良いですが、結局は荷物持ちでしかありません。命を掛けてダンジョンにもぐり、その腕一本で稼ぐ冒険者様と、そのお手伝いをするだけのリリ達サポーターが同列に扱われるのは不相応というものです」

所謂社員とバイトの違いみたいなものか?
バイトよりもやることが多いのにバイトの人間と給料が同じ、若しくはそれ以下だったりしたら……やはりどんなにそのバイトが頑張って
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