5部分:第五章
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「どうだ?それで」
「考えさせてくれ」
幸次郎は即答を避けた。
「少し。いいか」
「結論を出すのは君だ」
明人はゆっくりだが強い声で言った。
「君だ。もっとも提案した僕にも責任があるが」
「責任か。それはいい」
「いいのか」
「そういう問題ではないからな」
空のほうを見たままの言葉だった。
「だから。それはいいさ」
「そうか」
「だが。何処の誰なのか」
幸次郎はこのことをあらためて思った。
「誰なのかな、本当に」
「だからだ」
「やはり正々堂々とはしていないが」
また昭光と友喜が言ってきた。
「後をつけるのもな」
「その方法の一つだ」
「どちらにしろ調べないといけないか」
このことだけはしなければいけないと思うのだった。
「想うのならばな」
「想い人について考える」
今度は達哉が言った。
「そして知りたいと動くのは当然の流れだ」
「当然か」
「僕はそう思う」
彼は明人達の提案にどちらかといえば賛成派だった。それであえてこう言ったのだ。
「決めるのは君次第だがな」
「僕次第か」
「うむ。とりあえずはこちらに来給え」
幸次郎を手招きして誘ってきた。
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