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BloodTeaHOUSE
時代と出会い
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言い出して、店に来んようになってもうて………」

あ、んごーがヘコみだしちゃった。そんなにお店大変だったのかな?

「僕は毎日楽しくがモットーだからね、退屈なのが嫌でしばらく棺桶で寝てたのさ」
「どのくらい寝てたの?」
「2年くらいかな」
「2年間ずっと眠ってたの?」
「吸血鬼が棺桶で眠るというのは”生きることを停止させる”ということなんだ。つまり”仮死状態”だね」

「なるほどー。でもそんなんでよくお店潰れなかったねぇー」
「そやなー。ちょうどもう店たたんでしまおかて真剣に思てたところに裏子が来てな。
 なんやかんやで雇うことになってもうて、そしたら飛白まで戻ってきよって…
 店の名前変えたり中を改装したりといろいろやって今の感じになったんや」
「店内の内装やったのは、ほとんど飛白じゃんか」
「じゃあこの内装は飛白の趣味?」

なんとなく店内を見回してみる。
壁には暖炉や柱時計にダーツの的、ドアの両隣には木枠のガラス窓。
大きめのソファがひとつとテーブルが3つにカウンター席が4つ。
アンティークみたいな古びた可愛いレジスター。
天井が高いからか、そんなに広くないのに閉塞感がない。うん、趣味いいよね。

「オーナーに任せると、禄でもないことになりそうだっから仕方なく、だよ」
「でも、ステキなお店だと思うよ」
「ほんまか!おおきにやで嬢ちゃん!!」
「イヤ、んごーのこと褒めてるわけじゃないだろ・・・」

うん、裏子の言うとおりです。 でも、ほんとに色々素敵なお店だよね。
いろんな偶然が重なって、お店ができて、それが続いて、ここに私が通えてるんだから。
こういうのを 縁”えにし”っていうんだよね。不思議なつながりで結ばれたもの。
このお店に、みんなに、出会えてよかったな。





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