時代と出会い
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が鳴って、
混ざった抹茶オ・レを一口。うん、ちょうどいい甘さ。抹茶の香りもいい。
「おいし♪」
ふふっと笑う。・・・そういえば、叔母さんも吸血鬼っていってたよね。吸血鬼かぁ。
「ねえ、妖怪とか吸血鬼って丈夫で寿命も長いとか不老不死っていうけど、みんな何歳くらい?」
うん、これくらいなら聞いてもいいよね?
「アタシはーこの姿と記憶から逆算したら90年から百年くらいだろうと思う」
「僕は2百年くらいだね。だから夜伽の経験は豊富だよ」
「ワイは千年以上生きてるで」
「裏子と飛白は意外と若いんだね。 あ、若いって変だけど…もっと何百年も生きてるのかと思った」
えーっと90年から百年前…第一次世界大戦で日本がゴチャゴチャしてた時くらいかな。
うん、満州に侵略してた頃だ。
2百年前って日本は江戸時代で割と平和だったよね。
ヨーロッパだとあ、そうだ、革命があったんだっけ?
革命でヨーロッパが大混乱してた時だ。あれ?それはちょっと前かな?
えーと、ナポレオンだ!ナポレオンの失脚が2百年くらい前だ。
千年前だと菅原道真だっけ?平安京で権力振り回してたんだよね。
「ぷっ」
飛白とんごーがナポレオンと菅原道真!おもしろすぎる……
「なんやなんや?」
「うん、ちょっと、ぷふっぷぷぷっ」
「気になるから言えよなー」
「えっとね、2百年くらい前だとヨーロッパでナポレオンが侵略とかで暴れてて、
千年前は菅原道真が都で権力振り回してたの」
「へえ」
「んごーは飛白にボコられたんでしょ?」
「…まぁ、そやな……」
「軍人のナポレオンにお公家さんの道真がボコられたと思ったらおもしろくない?」
「ぷっ たしかに!そりゃ負けるよな。あはははっ」
「んが―――――――――っ!」
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「裏子が生まれた頃はね、世界大戦があって世界中ゴチャゴチャしてたの」
「裏子ちゃんの料理みたいだね」
「はははっ、言われてみればそやな」
「なんだよ!」
「じゃあ、裏子は20世紀生まれで飛白は19世紀生まれだね」
「それはまた、ザックリした表現だね」
飛白は苦笑してるけど、それくらいザックリしてる方が身近に感じる気がするんだもん。
裏子と私は同じ20世紀生まれ。ほら、なんか身近に感じる。
「千年前かぁ」
頬杖をついて、ぼうっとつぶやく。
「ん?」
飛白と目が合ったから
「あのね、枕草子とか源氏物語が千年くらい前の物語なの」
学校で習ってから好きになって、原文と現代訳が一緒になってる本を買って読んだ。
清少納言と紫式部ってすっごく仲が悪かったんだよねぇ。
「ああ、男性が女性のところに通う、通い婚の時代だね」
「うん。光源氏
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