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如月くんと7人の魔女〜俺とHしな〜
零日目 俺が能力に目覚めたあの日@
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その日ーー俺がその能力を手に入れた時、俺はとんでもないことをしてしまった。時間を遡ること、5時間前。

俺は教室で文化祭の準備をしていた。ちなみに俺の仕事は看板などのペンチ塗り。その簡単かつ地味な作業に飽きを感じた俺は

「くそッ。やってらんねぇよ。こんな事!」

大声で叫び、筆を投げると立ち上がると教室のドアを開く。そんな俺に一人の男子生徒が声をかける。

「おいっ。如月、貴様がその看板を塗ってくれないとこっちの仕事にならないんだ」

「そんなこと知らねぇよっ。お前がやればいいじゃないか」

俺がその男子生徒を睨むと男子生徒は手に持っていたものを俺に突きつける。

「なら、貴様は。この衣装を作れるのだな?」

「うっ……」

「作れるのなら代わってやろう。筆を貸せ」

俺はチラッと衣装班を見る。皆が真剣な眼差しで衣装を作っている。
(俺には無理な作業だな……)

「ほれ。変わらんのか?変わらないのならさっさと持ち場に戻れ」

「わーたよっ。わかったっ!すればいいだろっ、すれば!!」

「分かればいい、さっさと済ませろよ。如月」

俺は自分の持ち場に戻っていくその男子生徒を睨む。この男子生徒は俺の幼い頃からの幼馴染で田村 二綺(たむら ふたき)という。こいつは幼馴染ということで俺の苦手な分類を全部把握している。そのため、このクラスで唯一俺にヒビらない&逆らえない天敵でもある。
(まぁ、二綺のおかげで俺はぼっちじゃないんだし。そこは感謝しないとな)
俺も持ち場に戻り、黙々と色塗りをはじめたのだった。

??

「フゥ〜。終わった〜、これでいいだろ?二綺」

「あぁ、上出来だ。次の仕事が出来るまで遊んでていいぞ」

「そっか。じゃ、ジュースでも買いに行くか」

「僕のも頼む。一希」

そう言って、小銭を投げる二綺はにこやかで俺は文句を言おうとしたがやめる。ドアを開けて、後ろに手を振りながら廊下に出る。右を向き、体育館の前の販売機に行こうとした時だった。

「お仕事終わったんですか?如月さん」

「っ!」

後ろから呼びかけられ、肩を震わせて後ろを振り返ると小首を傾げて 俺を見ている女子生徒がいた。窓から吹いた風が彼女の青みが罹った黒髪をサラサラっと揺らす。
(なっなんで。飛鳥が…)
飛鳥 美琴。現在進行形で俺が片思いをしている女子生徒で入学時に彼女を初めて見た時に心臓がドキドキと音を立てた。それからというもの彼女を目で追う毎日。まぁ、簡単に言うと一目惚れという奴だ。で、告白しようと思うが何故か勇気が出ず。今日の今日までダラダラと引きずってしまった。でも、今ならーー

「なぁ、飛鳥。俺、ジュース買いに行こうと思うんだけど 一緒に来るか?その、なんなら奢るし」

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