86章 ギリシャ哲学から、2000年が過ぎたけど
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おわり)は好きですけど、
人類が、本当に世界の終りってことでは、情けないですよ。
じゃあ、どうしたらいいのかって、おれたちにできることは、
言葉とか、音楽とかを大切にして、美しいことは何かとか考えながら、
芸術的なことを楽しんでいくしかないような気もしますけど。あっははは」
「そうよね。しんちゃん。言葉とか、音楽とか、何でもいいから、
何か美しいことを目標や楽しみにして、自然を大切にして、自然に生きていくのが、
わたしも、ベストな生き方な気がする!」
利奈がそういった。
「そうよ、利奈ちゃん。でもそれが、なかなか、出来ないのが人間なのよね。
美しいことや、魂とか、友情とか、愛だとかを大切なことだと、
ギリシャの哲学者プラトンとかが、考えたりしてから、
2000年が過ぎ去っちゃったんですからね!人間って、ホント、進歩がないと思うわ!
頭がいいぶん、人間って、自分勝手な、悪知恵や、欲望がふくらんじゃうのよね、きっと。
でも、わたしたちは、その基本にもどって、カンバりましょう!
でも、なかなか、欲を捨てた、無我の境地になんて、
なれないでしょうけどね!きゃぁっははは」
美結が、そういって、わらうと、みんなも、「うんうん、カンバろう!」とか、
「そのとおり!」とかいって、明るくわらった。
「美結ちゃんは、男っぽいとか言って、プラトン哲学が好きだからな。
以前、おれは、その男っぽさに興味がわいて、美結ちゃんからプラトンの本借りて、
夢中で読んだんですよ。あっはは。
プラトンが生きていた2000年前も、今と同じで戦争とかが絶えなくて、
政治は混とんとしていたんだよね。まったく、現代と似ているんだよね。
それでも、プラトンは、幸福な生き方とは何か?とか、よりよい社会の実現には、
どうすればいいのか?とかを小説みたいな設定で、師匠のソクラテスを主人公にして、
対話形式とかで、徹底的に思索した人なんだよね。
言葉に対して、それは人間に対してということにもなるんでしょうけど、
真摯な人だったと思いますよ。
それでも、やっぱり、人間だから、完璧なものは書けないとでも言うのか、
その思索には欠陥もあるんだろうけど。
おれも、好きというか、共感するんですよね、プラトンには。
彼は、詩人でもあって、小説家的でもあって、
言葉や人間を大切にする人だったんだろうね。あっはっは」
信也は、そういって、わらうと、生ビールを飲み、
店の名物のダチョウの刺身料理をつまんだ。
≪つづく≫ --- 86章 おわり ---
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