間話
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「ハーチェスさん、この人、エルフですよ」
「……何でこんなところにとは思うけど、とりあえずホームに運ぼうか。ここじゃ何もできないしね」
了解、と俺はハーチェスさんの荷物を請け負い、ハーチェスさんはそなエルフの男性を背負う。
身形も元は綺麗だったのだろうが、今はもう薄汚れていた。
「ま、目を覚ましたら事情でもなんでも聞こうよ」
「ですね」
ーーーーーーーーーー
「……ぅっ」
「お、目が覚めたのかい、エルフ君」
ちょうどバルドル様が様子を見ているときに目を覚ましたようで、俺とハーチェスさんも側による。
「………ここは……」
「【バルドル・ファミリア】のホームだよ」
うっすらと目が開き、辺りを見て呟いた言葉にハーチェスさんが答えた。
こちらの存在に気付いたようで、ぼんやりとした目でこちらに顔を向けた。
「……そうか、僕は君達に助けられたのか……」
どうやら、自分が倒れた記憶はあるようだ。
「……例を言おう。 ありが……」
グウゥ、と
そこまでいいかけたところで、男の腹の虫が鳴いた。
「まぁまぁ、話は後だ。 良かったら君も食べていくといいよ」
「……助かります…」
ーーーーーーーーーー
この男、名前はエイモンドというらしく、つい最近エルフの里を飛び出してこのオラリオにやって来たそうだ。
年は一九で、見ての通り種族はエルフ
話によれば、オラリオに来たまではいいが、どこのファミリアからもお断りされ、辺りをさ迷い、ついにはあそこで力尽きたとのこと
「え? なんで断られたの? エルフって、確か魔法種族じゃ……」
「大方、この僕の美しさに嫉妬でもしたのだろうさ。 なんたって、僕の美貌は万人をも魅了するのだからね!」
「……うん、大体理由は分かったよ」
「ですね」
ウザがられたんだろうなー
何となく想像がついてしまう。
あれだ、前世で言うナルシストって人だこの人
「で、でもそれだけじゃ、普通は断らないでしょ? エルフって僕らよりも魔法が……」
「生憎だが、僕は一切魔法は使えないよ。 ま、僕にはこの美しさがあるからね!」
「あらら」
「それは……なんとも……」
魔法種族と言われる者が魔法が使えない。
そりゃ、断る理由にはなるわな
それに、魔法が使えないと言うことは、魔力なアビリティが伸びないということ。
力と耐久で劣るエルフには致命的だ。
「神の恩恵とやらを受ければ、もしくはと思っていたけどね。 フッ、見る目がない輩が多すぎる」
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