間話
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ギャーギャーと騒ぎ出すバルドル様を放っておいて、俺はハーチェスさんと明日の予定を相談しあった。
現在の俺達はダンジョンの八階層まで探索が進んでいる。
本当は、十階層くらいまで進みたいのだが、それは俺達の担当であるルナファさんに止められている。
まぁ、まだ俺が入って一ヶ月たっていないのだ。普通は止めるだろう。
団員が二人しかいない我が【バルドル・ファミリア】ではあるが、壁役のハーチェスさんに、遊撃の俺と、後衛はいないながらもバランスはとれている。
まぁ、これは上層だからというのもあるが。
「今回のでかなり【ステイタス】は上がりましたし、今までよりもかなり楽になるんじゃないかと思っています」
「そうだね。僕は耐久が、式は敏捷がFになってるし、これなら九階層もいけるんじゃないかな?」
「ダメですよ、ハーチェスさん。 ルナファさんにどやされます」
「……それは嫌かな」
あの子、年下なのに迫力がすごいからね……、と一度勝手に到達階層増やして怒られたときのことを思い出したのか、ブルッと身震いをした。
もちろん、俺も覚えている。あれは怖かったぜ……
「おいおい。冒険するのはいいけど、死なないでおくれよ? 君たちはたった二人の僕の眷族なんだからね?」
「ウィーッス」
「ちょ、真面目に返事してよね!?」
「ハハ、分かってますよバルドル様」
「そうですよ、俺達は簡単に死にませんって」
俺達の言葉に、頼むよ?と念押したバルドル様はじゃあもう寝ようかといって魔石灯の光を落とした。
バルドル様はベッドに、俺とハーチェスさんは二つあるソファーにそれぞれ寝転び、薄手の布団を上から被る。
明日は朝から探索に行くため、体は休めないとだ。
ーーーーーーーーーー
「ハーチェスさん! そこ、抑えといてくださいよ!」
「了解!!」
ダンジョン七階層。
八階層まで降りる道中、この階層では八度目となるキラーアントとの交戦だ。
キラーアントの数は六匹。うち三匹の攻撃を盾を上手く使いながらハーチェスさんが受けている。
「セイッ!」
その内の二匹を横から斬り伏せる。
『新米殺し』と名高いキラーアントはその甲殻の防御が五階層までのものと比べても格段に上なのだが、【物干し竿】はそんなもの関係ないとばかりに切り裂いていく。
第三者から見れば、武器の性能に頼っているようにしか見えないんだろうなぁ……
「式! 奥の三匹いくよっ!」
「あいあいさぁ!」
相手にしていた一匹を片付けたハーチェスさんが前を駆ける。
俺はその後に続き、作戦通りにモンスターを斬り倒していった。
ーーーーーーーーーー
「いやぁ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ