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ソードアート・オンライン 瑠璃色を持つ者たち
第七話 初の戦闘
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れるのはさすがに耐えられない。
誰かに迷惑がかかるからだ。公衆の面前ということは誰かがいるということで、必ず誰かは不快な気分になってしまう。

リュウヤはそれが耐えられないのだ。自分が持ち込んだ事態で誰かに迷惑をかけたくなかった。

それ以前に、NPCのような格好をするのは単に面白いからやっているという面もある。それにな楽だ。誰かに見られていると感じなくて済むのは。

束縛から解放されたような気分で気持ちよく歩き、リュウヤは裏道を通ってある店へとたどり着く。

NPCレストランなのだが、それなりに美味しくて最近はよくここに足を運んでいた。

カラン、とドアの音を鳴らしながら店内に入る。裏店というやつなので、誰かがいることはない。

いや、なかったと言うべきか。

いつもの席に座ろうとすると、そこにはケープを被った一人のプレイヤーがいた。

「…………よくここを見つけたな」

そのプレイヤーは見知った人だった。かつてパーティとして戦い、最後にリュウヤを罵倒とともに軽蔑したーーー

「アスナ」

「ずいぶん探したわよ」

アスナは目深く被っていたフードをとった。
出てきたのは誰もが振り返ってしまうような美貌。この世界において数少ない女性プレイヤーの中でもそうだが、現実世界でもよほど人気が高いに違いない。

「今日もお綺麗でございますね。お嬢様」

わざと恭しく一礼すると、アスナはほのかに顔を紅潮させながらプイ、と目をそらした。

「そういうの、やめて」

「いえいえ、私は一市民にてございます。あなた様のようなお姫様に頭をさげて当たり前でございましょう?」

「ふざけないで」

「ふざけてなどおりませんよ、姫。私は礼節に則っているだけです」

「姫とか、そんな呼び方やめて」

だんだんと怒りが乗せられてきた声にリュウヤは怯えもせず、言葉を放つ。

「じゃあ、『人殺し』と呼ばれる極悪人を、攻略の時間を割いてまで追いかけるストーカー、でいいのか?」

「…………!」

アスナは逸らしていた目を戻し、リュウヤの表情を直視する。
そこにあったのは、さっきまでアスナを冷やかしていた笑みではなく、「なぜこんな真似をしたのか」という批難の眼差しだった。

「ま、なんでもいいけど、どうやってここ見つけたんだ?まさか本当にストーカーしてたわけじゃあるまい?」

リュウヤはまた表情を変え、質問に移った。アスナが見たところ、アスナの事情は本当にどうでもいいらしい。

人の気も知らないで、と内心憤りながら努めて冷静な声音を発する。

「アルゴさんに訊いたのよ。あなたが来そうな店を予想でもいいから教えてって」

「ほう、やっぱアルゴスゲえな。俺自分の居場所知られないようにか
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