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転生特典をもらっても全て得になるとは限らない
機動戦士ガンダムSEED編
第13話
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、わかってくれるわよね!私がそんな事する訳ないって!!」
「……………」

 フレイは一縷の望みを賭けキラへと弁護を頼むが、当のキラは俯き押し黙ってしまった。……こいつ、終わったな。

「何で黙ってるのよ……。な、何とか言いなさいよ、ねぇ!」
「…まだわからないか?キラもオレの言う通りだと認めたって事だよ。もう観念したらどうだ」
「…あ、あんた達なんて……」
「?」
「あんた達なんて、この戦闘で死んでしまえばいいのよ!!」

 そう言ってフレイは脱兎の如く控え室から出て行ってしまった。……なんだあの捨て台詞。
 オレは別に何とも思わなかったが、キラの方は今の捨て台詞で多大なショックを受けたのかその目には涙が浮かんでいた。………好きな人に死ねとか言われたらそりゃこうなるか。

「えっと………、大丈夫か…?」
「だ、大丈夫です……」

 うん、全然大丈夫じゃないな。このまま出撃すればまず間違いなく戦闘に支障が出て、下手をすれば墜とされる。そうなったら非常にまずい。ここはフォローをいれておくべきだな。

「…大丈夫じゃないだろ。でなければ涙なんて出ない」
「えっ……」
「今のお前じゃ戦闘に支障が出て、墜とされる確立が高い。今回は出撃するな」
「で、でも」
「……シャトルに乗った筈のお前がここにいるって事は、何か戦う事を決意するだけのことがあったんだろう。だけどな、今のお前を見て戦えると思う奴はいないぞ」
「………」
「…それにさ、好きなんだろ?フレイ・アルスターの事が」
「……!何でそれを……」
「あの食堂での一件の後、ラクス・クラインを除いてお前だけ奴の事に関して何も言っていなかった上に何故かショックを受けているようだったからな。それと今回の件で確信がいった。それともオレの勘違いだったか?」
「……いえ、その通りです」
「なら、尚更だ。……今回位出なくたって罰は当たらんさ。それに、泣くのを我慢する必要はない。今は誰もここには来ないし、思いっ切り泣いとけ」
「………」

 そうしてパイロットスーツにすぐに着替え、オレは控え室から退出しようとするがその前に、キラにもう一言言っておく事にした。

「じゃあ、オレは行くぞ。…なんか相談事とかあったら聞いてやるから、その……なんだ。元気だせよ」



 その後、格納庫に行くまでに後ろの方でキラの泣き声が聞こえた気がした。……何か、悪い事したな。ホントに後で相談にでものってやらないとな。
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