機動戦士ガンダムSEED編
第13話
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この世界ではフレイの本性は先も言った通り学生組の面々にバレている。下手をすれば軍に志願したフレイに触発されずに脱出シャトルに乗ってしまっている可能性があるのだ。キラがフレイの事知って艦に戻ろうとしても、全力で止めに入るかもしれない。さすがにキラも友人達に説得されれば諦めるだろう。
フレイの思い通りにさせる気など毛頭ないが、その前に肝心のキラが来ないかもしれないのだ。これはかなりの戦力低下を招く上にこれでイザークが脱出シャトルに発砲すればキラ達は死亡する事に……大分マズい状況だな、これは。
この問題をどうするかと思案していたが、それも取り越し苦労に終わったようだ。反対側の方向から誰かが走ってこちらに向かってくる。急いで今度は曲がり角の場所まで戻り、足音が聞こえなくなった辺りでオレは控え室まで忍び寄り、中を覗き込んだ。
「フレイ!?どうして…」
やって来たのはキラだった。どうやら学生組は原作と同じく艦に残る事にしたようだ。……という事は、何だかんだ言ってフレイの事が心配になったのか? やはりあいつらはかなりのお人好しだな。
キラの存在に気付き、フレイは涙を浮かべながらキラに抱きついた。
………あざとい女だ。ああやって色香に惑わせてキラを自分の思い通りの人形にするつもりか。
「あなた、行っちゃたと思ったから…。皆戦ってるのに、最初に言った私だけ……だから、私が…」
「まさか君がMSに!? 君には無理だよ。君みたいな女の子がMSなんて…」
「でも、私が…!」
「ストライクには僕が乗る。フレイの分も…」
そう言ってキラは自分のロッカーまで移動し、パイロットスーツを取り出す。
「だから、フレイの思いの分もさ…」
「なら…私の思いは……あなたを守るわ」
「えっ…」
フレイはそう呟いてキラの元へ近付いて行く。そしてそのままキラと自身の唇を重ね合わせようと……
「…って、させるか!!」
その行為を阻止する為、オレは控え室へと突入した。予期せぬオレの登場に二人は驚き、フレイはすぐさまキラから距離をとった。
「なっ、何であんたこんな所に…!!?」
「何って、今は第一戦闘配備だ。傭兵であるオレがここに来ても何らおかしな部分はない。それ所かオレからしてみれば、何でパイロットでもないお前がここにいるのかと聞きたいんだが? それと、ここはいつからキスなぞする場所になったんだ」
「べ、別に私が誰とどこでキスしようが関係ないじゃない!」
そう言いながら少し顔を赤らめるフレイ。キラもさっきの状況を思い出したのかこちらから顔を逸らしながら顔を赤らめていた。
……というか、フレイに関しては自分から迫っていった癖に何を今更恥ずかしがっているのか。
「確かにオレが本来ならとやかく言う事ではない
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