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転生特典をもらっても全て得になるとは限らない
機動戦士ガンダムSEED編
第13話
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々な経験を積んだ者にしかできないものだ。まさしく知将の名に恥じない人物だった。
……ただ惜しいのは、低軌道会戦で戦死してしまうという事だ。どうもこの世界は有能な人物程死ぬ確率が高いらしい。
 イザークが出てきた場合助けに行くのはまず無理だろう。例え出て来なくても、ディアッカやニコルが来る可能性だってある。とても第8艦隊の救援に向かう余裕はない。…結局、オレに出来る事は何一つないってことか。せめてジン以外の機体、例えばガンダムXなんかが使えればまた違ってくるかもしれないんだが………



 









 ブー!ブー!ブー!

『総員、第一戦闘配備!繰り返す。総員、第一戦闘配備!…』

 数日後、アークエンジェルは第8艦隊と共に地球周辺までやって来ており、艦隊から送られてきた補給物資の積み込みや艦に避難していた民間人の脱出シャトルへの収容が行われていた。
 オレは補給物質の積み込みを手伝っていたが、それが完了した後やる事もなかったので部屋に戻って筋トレをしていたのだが…

「もう来やがったか」

 どうやらクルーゼ隊がついにやってきたようだ。クルーゼ隊はアークエンジェルを、赤服の連中はオレやストライクを狙ってくるだろう。早めに準備を整えていた方がいいか。
 すぐさま部屋を出てパイロット控え室へ急いで向かう。十数分後に控え室のすぐ傍までたどり着き中に入ろうとするが、その目に入った光景にオレは驚き、一瞬固まってしまった。

「……!!?」

 控え室にいたのはフレイ・アルスターだった。フレイはパイロットスーツが入っているロッカーを見つめたまま動きを止めていた。どうやらオレの存在にはまだ気づいていないらしく、オレは急いで控え室からの死角まで逆戻りし、まずは頭の中を整理する事にした。
 ………これは、原作であったキラを誑かすシーン辺りか。やはり父親のジョージ・アルスターが死んだ事でコーディネイターへの復讐を決意したらしい。…あの時ちゃんと先遣隊を助けられていればこうなる事はなかったんだろうな……。
 だが、今はそれを考えている暇はない。それに、ここでの問題はそれではない。要は原作通りの展開になるかという事だ。奴は食堂での一件でその本性がバレてしまっている。恐らくその情報はあの場にいなかった他の学生組の面々にも伝わっているだろう。キラは原作でもフレイに散々な事を言われたのにフレイが軍に志願したというのを聞いたのが艦に残って戦うという決意をさせた理由の決め手の一つになっていた位だ。この世界のキラも性格は特に違う点は見受けられかったから、情報さえ伝われば控え室にやってくるだろう。
 しかし、その情報を伝えたのは軍に志願するのを決意して、脱出シャトルの乗り場にいたキラに別れを告げに来た他の学生組の面々だ。
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