義体の時間(2016/03/30 一部加筆修正)
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もいいか?律の新しい身体のお披露目もしたいし」
「……仕方ないわね。けど、お披露目が終わったら、また正座ね」
「げぇ!………いえ、何でもありません」
取り敢えず、女子クラス委員の片岡のお許しを得たので、俺は立ち上がると教室入口の壁に立て掛けている律の義体を教卓の前まで移動させた。そして―――
「俺の持てるA・T開発技術の集大成、見て驚け!!」
「「「「「「「「「「………おおーーーー!!!」」」」」」」」」」」
布を取り外すと教室から歓声が沸き起こった。
「これが私の新しい身体ですか?」
「おうよ。人工皮膚の張り付けが顔しかしてないから、首から下が素体のままだけど、それでも体型的には女性らしさが出てると思うんだ。どうだ?」
「………ねぇ、イッキ君。この胸の部分の塊は何?」
「ん?シリコンだけど、それがどうかしたか?茅野」
「何でこんなに大きいの?」
「はぁ?いや、この大きさは一般的な中3女子の平均値らしいぞ。インターネットで調べてみろ、普通に出るから。それに律も女の子だから、断崖絶壁にするのは可哀想過ぎるだろ?」
「こ、これが平均値……」
俺の発言で茅野があからさまに項垂れ始めた。ってか、よくよく見ると岡野も項垂れている。一体どうした、2人とも!!………まぁ、いいか。
「ちなみに首から下の人工皮膚を張り付けていないのは、男の俺がするのはセクハラの様な気がして、律本人と女子一同に頼もうと思ってたからだ」
「確かに、全身に人工皮膚を張り付けたら真っ裸同然だもんね」
「普通に考えたらセクハラだよね」
「だろ?律の服とかは殺センセー先生に頼んだらマッハで用意してくれるだろうし、いざとなったら家庭科が得意な女子が服を作ってくれると信じていたりする」
「「「「「「「「「「何、その無駄に要求値の高い信頼!!?」」」」」」」」」」
「まぁ、取り敢えず。これで律も皆と同じ様に動き回れるって訳だ。んな訳でこれからも宜しくな、律」
「はい。こちらこそ宜しくお願いしますね、イッキさん!」
この後、律本人と女子一同による律義体への人工皮膚の張り付けが終了するまで、俺を含む男子一同は教室から追い出された。
教室を追い出されていた時間はおよそ1時間。つまり、本来やるべき授業が1コマ中止になった訳だ。で、女子一同が律義体に一時的にクラスの誰かの体操服を着せ終えた所で、俺達男子一同は教室への入室が許された。
そして、俺が義体の遠隔操作を可能とする作業を終えたことで、この日から律は人間と何ら変わりのない生活を送れる様になった。
本来、ここでこの日の話はめでたしめでたしとなるんだが、実はこの日の話には続きがある。女子の着替えを覗いてしまった俺は、放課後に女子一同から算盤責めを含む拷
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