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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第148話 救出
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彼女に質問した。

「正宗様、唐突すぎますよ。黄漢升さんの娘のことなどどうでもいいんですか? よっ。冷血漢っ!」

 七乃は正宗の質問に気分を害した表情をせず正宗に毒づいた。正宗も彼女の喋りに慣れているのか何も言わない。

「あれ〜。ここは切り返してくださいよ〜。最近、美羽様は正宗様のせいで生真面目すぎて、私のことを痛い人みたいに見るんですよ。ひどいと思いません?」

 七乃は満面の笑みを浮かべ正宗に皮肉を言った。正宗は苦笑いを浮かべる。七乃は笑顔のまま正宗のことを見ていた。

「言わないと駄目か?」
「鳳徳公さんと司馬徳操さんの居場所を知りたくないんですか?」

 七乃は表情を変えずに正宗を畳み込むように告げた。

「ははははっ! 褒め言葉嬉しく思うぞ――! もっと褒めていいぞっ!」

 正宗は半ばやけくそになりながら七乃に言った。

「よっ! 極悪人っ――!」

 七乃もノリノリで正宗に毒を吐いた。その後、しばらく正宗と七乃の掛け合いが行われるのだった。



「正宗様、お陰で満足できました。ありがとうございます」

 七乃は機嫌良さそうに正宗に言った。対する正宗は疲労感を感じさせる表情だった。

「七乃、鳳徳公と司馬徳操の所在を教えてくれ」

 正宗の言葉に七乃は「何のことです?」という表情で顎に人差し指を当てて考えこむ仕草をした。

「この私にあんな真似をさせておいて教えないなどないだろうな」

 正宗が額に青筋を浮かびあがらせ怒りを抑え七乃に言うと彼女は口に右手を当ててわざとらしく笑った。

「正宗様、冗談ですっ! 忘れるわけないじゃないですか〜。後でお教えいたします。まずは黄漢升さんの娘さんの救出が先ではないですか?」

 七乃は笑いながら話題を逸らした。正宗も黄忠の娘の件を出され怒りを飲む込まざる負えなかった。

「そうだな。今晩、黄漢升の娘を監禁している商家の屋敷を襲撃するつもりでいる。七乃、お前は私達が襲撃するのに合わせ屋敷に忍び込み娘を救い出して欲しい」

 七乃はうんうんと頷き正宗の説明を聞いていた。

「分かりました。でも幼女を誘拐するような異常者を私の可愛い部下が相手するなんて大変ですよね」

 七乃の話だけ聞く限りだと危険な雰囲気を感じてしまう。正宗もそう感じたのか嫌なそうな表情だった。

「何が欲しいのだ?」
「えっ!? ひどいです〜。私はただ可愛い部下のことを心配しただけですよ。本当に。私が何か強請っているなんて酷い!」

 七乃は白い布を取り出し涙を拭く真似をしだした。

「七乃、今回の襲撃に力を貸してくれたら褒美を出させて欲しい。何か欲しいものはないか?」

 正宗はため息を着きながら七乃に告げた。

「そん
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