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我が剣は愛する者の為に
新たな旅の仲間
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これだけだ。」

「それだけなのか?」

「それだけと言うが俺とある程度打ち合えれば、お前は武力に関しては申し分なしだと思うぞ。
 あとこれ。」

俺は作っておいた木刀を一刀に渡す。

「真剣はまだ早いからな。
 これで打ち合ってもらう。
 移動しながらになるから日中は出来ないが朝晩は欠かさず修行するからな。」

木刀を受け取り、その場で止まって軽く素振りをする。
その振り姿を見て思った。

「一刀は剣道をしていたのか?」

「よく分かったな。
 現役で剣道部所属だ。」

次の街までは地図を確認した所によると結構距離がある。
必然と俺達は雑談をしながら歩く。
内容は俺の前世の事だ。

「振っている姿だけで剣道しているとか分かるんだな。」

「俺も元剣道部だしな。
 何となく分かったんだよ。」

「そう言えば、縁の前世の名前って・・・・」

「藤島縁だが、それがどうかしたのか?」

一刀は俺の前の名前を何度も呟いている。
少しして何か思い出したのかあっ!、と声をあげる。

「どこかで聞いた事があったと思ったら思い出したぞ!
 藤島縁、剣道のインターハイでシングル戦を一本も取られる事なく優勝した選手の名前!
 しかも、聖フランチェスカ学園の卒業生!」

「って事はお前は。」

「俺も聖フランチェスカ学園の生徒だ
 まさか、縁が卒業生だったなんて。」

こっちも驚いた。
まさか一刀が俺の後輩だったとは。
年齢差を考えると俺が卒業して入れ替わりに入ったのだろう。
制服は俺が卒業してから変わったと聞いた。
だから、制服を見てもピンとこなかった。
一刀は昔から剣道をやっていたのだが俺の噂を聞いて聖フランチェスカ学園に入ったらしい。
何でも剣道界では俺は神童と呼ばれていたらしい。
俺はそういった事には全く無関心なので一刀の口から聞いて初めて知った。
卒業後は剣の道から離れ、普通に大学生活を謳歌していた。
俺達は学園の話で盛り上がった。
先生の話や学校の話。
気がつけば日は暮れていた。
以前に集めておいた薪を集めて火を熾す。
街で買った食べ物を焼き終わる頃には日は完全に落ちて夜になっていた。
食べ終わって少し休憩してから俺は木刀を手に持つ。

「よし、これから修行を開始するぞ。
 木刀を持て。」

頷いて一刀は木刀を手にする。
それと街で買った服を一刀に渡して着替えて貰う。
たき火を灯りにしながら、一メートルくらいの距離を開ける。
俺は無形の型を。
一刀は正眼の構えをとっている。

「さて、修行を始める。
 構えなどは打ち合いが慣れていけば改善していくつもりだ。
 とにかく、今は俺の剣速にある程度慣れてくれ。」

「始めから全
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