新たな旅の仲間
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に全部持って行かれてしまう。」
「あっ・・・」
俺がここまで言うと一刀は何が言いたいのか分かったようだ。
「そいつらからすればお前はまさに邪魔者以外の何者でもないだろう。
だから、強くなってほしい。
どんな奴から見てもお前と言う存在を認めてくれるくらい強く。
もしお前にその気があれば修行をつける。
とても厳しい修行だ。
俺は一切妥協はしない。
何度も後悔する事もあると思う。
それでもやるか?」
「やるよ。」
即答だった。
その答えを聞いて俺は少しだけ驚く。
「即答だな。」
「縁の話を聞いて俺も思ったんだ。
俺もその人の立場からすればきっといい気持ちはしない。
それに縁ばっかりに負担させる訳にもいかないしな。」
少し笑いながら言う。
確かに俺は一刀の事情を知っているから、その気持ちを割り切る事はできる。
しかし、知らなかったら俺はおそらく一刀の事を嫌いになっていただろう。
その眼を見ると覚悟は決まっているようだった。
俺もつられて笑ってしまい、立ち上がる。
「よし、なら街に行くぞ。」
「何しに行くんだ?」
「ついてくれば分かる。」
俺は部屋を出る。
その後に一刀もついて来る。
街は今日も活気付いている。
一週間経っても一刀に集まる視線が衰える事はなかった。
その視線に一刀は全く気にしていない。
これから国中を回るんだ。
これ以上の視線が一刀に向けられるだろう。
向かった先は服を扱う店だ。
俺はその店に入るが一刀はどうして此処に来たのか分かっていないのか、少し首を傾げながらもついて来る。
店に入って男性が着る服を一枚一枚手に取って、それを一刀に合わせる。
サイズが合っているのを確認してそれを二、三枚手に取って会計を済ませる。
未だに分かっていない一刀は聞いてくる。
「何でそんな服を?」
「これから修行するだろ。
その服がボロボロになったら色々と面倒だからな。
修行するときはこの服でやってもらうぞ。」
「ちょっと待て。
それって服がボロボロになるくらいハードな修行をするのか?」
一刀の質問に俺は満面の笑みを浮かべる。
それを見てマジかよ、と苦笑いを浮かべている。
買った服を受け取り、預けている馬を取りに行く。
その際に旅をするうえで必要な物も買って置く。
主に包帯や傷を治療する際に必要な物だ。
それらを買っているのを横で見ていた一刀は頬が引きつっていた。
後、適当な長さの木の棒を二本貰う。
街を出る前にそれらを木刀の形に削る。
準備を整えて、俺達は村を出た。
馬に荷物を載せて俺と一刀は荒野を歩いている。
「さて、修行内容だが難しい事はしない。
俺と打ち合う。
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