悪魔の心臓・・・来襲!!
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シリルはさきほど、ライオンが指さした方向を指さし、セシリーはうなずいてからシリルの体を持ち上げて飛んでいく。
「おいシリル!!」
「シリルくん!?どこにいくんですか!?」
突然のシリルの行動にエルザとジュビアは驚く。だが、シリルの耳には全くその声は届いていなかった。
「早くウェンディのところに行かないと、大変なことになるぞ!!」
シリルはシャルルの言っていた、“泣きながら叫ぶウェンディ”のことを思いだし、ウェンディの元へと急いだ。
そのウェンディとメストは・・・
「メストさん。あの信号弾、何の合図でしたっけ?」
ウェンディは先程から上がっている赤い信号弾の意味が思い出せず、メストに質問する。
「えーっと・・・あれ?」
メストは信号弾を見上げると、頭をかきながらその意味を考える。が、メストはその信号弾の意味を知らないので思い出せるわけがない。
「知りたい!!とてつもなく知りたい!!」
「えー!?メストさんも忘れちゃったんですか!?」
メストは近くにあった岩にかぶりつき、ウェンディはメストも信号弾の意味を知らないことに焦る。
「それにしても、メストさんなんでもかんでも口に入れるのやめた方がいいですよ?」
ウェンディはそう言うが、メストにはその声は届いていなかった。
(まずいな。本隊が来る前に動くか・・・)
メストは岩に噛みついたまま、そんなことを考えている。その顔は、真剣そのものだった。
「ウェンディ!!」
「!」
すると、上空からウェンディを呼ぶ声がして、二人はそちらを向く。そこには、白い猫と黒い猫が、二人の元に飛んできていた。
「シャルル!!リリー!!」
「すぐにそいつから離れなさい!!」
シャルルとリリーはウェンディとメスト間に割って入り、ウェンディを守るようにメストを睨む。
「メスト!!あんた一体、何者なの!?」
「え!?何者って・・・俺は、ミストガンの弟子で・・・」
ドゴォン
メストが言い終わるよりも先に、巨大化したリリーの拳がメストの後方の岩へと突き刺さる。
「王子がこの世界で弟子を取るはずがない。この世界からいなくなった人間を使ったまではよかったが・・・設定を誤ったな、メストとやら。
お前は、何者だ!!」
リリーに問い詰められたメストの額からは、大粒の滴がこぼれ落ちた。
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